ダウ平均は552ドル高 関税への懸念が和らぐ=米国株序盤
NY株式24日(NY時間11:26)(日本時間00:26)
ダウ平均 42537.55(+552.20 +1.32%)
ナスダック 18156.16(+372.11 +2.10%)
CME日経平均先物 37765(大証終比:+415 +1.10%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は大幅高。マグニフィセント7を中心にIT・ハイテク株への買い戻しも加速し、ナスダックも大幅高となっている。トランプ大統領の次なる関税の波がこれまで懸念されていたよりも的を絞ったものになるとの楽観的な見方が広がっている。
トランプ大統領が「解放の日」と銘打っている4月2日に発表する関税措置は、これまで警戒されていたほど包括的なものではなく、セクターよりも国に焦点を絞ったものになる可能性が高いとの観測も出ているようだ。
一部からは「最近の弱気心理は4月2日に集中しており、それは極めて重要な瞬間で、それが明確になれば市場を支援する」との指摘が出ている。「具体策が判明すれば、企業は調整できる」とも付け加えた。
先週の米株式市場は5週間ぶりに週足陽線で終えた。景気の先行き懸念や関税を材料に米株式市場は調整色が強まったが、3月期末を前にその動きも一服している模様。関税やデータ、1-3月期の企業決算など今後の材料を確認したい意向のようだ。
米大手証券のストラテジストによると、このところのドル安が米企業の見通しを改善させ米株からの資金流出を反転させる可能性があるとの指摘が出ている。米株安の要因に米企業収益に対する悲観的な見通しがあり、年初からのアナリストの投資判断引き下げは引き上げよりも多い。しかし、同ストラテジストによると、この傾向にもすでに変化の兆しが見られるという。また、昨年の株高をけん引したマグニフィセント7の調整も既に底を打ち、米国への資金流入を促す可能性があるとも述べていた。
ボーイング<BA>が4日続伸。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を204ドルとした。先週発表になった米次世代戦闘機の契約獲得を理由の1つに挙げている。
建築資材のアゼク<AZEK>が上昇。オーストラリアのジェームス・ハーディー社が同社を買収することで合意した。現金と株式による買収で、評価額は87.5億ドルとなる。
企業の意思決定のためのデータと分析を提供するダン&ブラッドストリート<DNB>が上昇。投資会社のクリアレイクが同社を買収することで合意した。
フェデックス<FDX>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げた。ただ、目標株価は従来の300ドルから275ドルに引き下げている。
航空部品のスタンダードエアロ<SARO>が下落。大株主のカーライルとGICが持ち株を売り出す計画だと発表した。
アナリストが衛星通信のビアサット<VSAT>の投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価も従来の13ドルから15ドルに引き上げた。
光学・フォトニック製品のルメンタム<LITE>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」から「強い買い」に引き上げた。ただ、目標株価は従来の96ドルから82ドルに引き下げている。それでも先週末終値よりも23%高い水準。
サーバーのスーパー・マイクロ<SMCI>が下落。アナリストが投資判断を「売り」に引き下げ、目標株価を32ドルに設定した。
ボーイング<BA> 182.50(+4.39 +2.46%)
アゼク<AZEK> 45.93(+4.54 +10.97%)
ビアサット<VSAT> 10.64(+0.86 +8.74%)
ダン&ブラッドストリート<DNB> 8.99(+0.26 +2.98%)
ルメンタム<LITE> 72.45(+5.84 +8.77%)
スーパー・マイクロ<SMCI> 41.24(-0.91 -2.16%)
フェデックス<FDX> 240.95(+10.62 +4.61%)
アップル<AAPL> 219.32(+1.05 +0.48%)
マイクロソフト<MSFT> 392.93(+1.67 +0.43%)
アマゾン<AMZN> 201.77(+5.56 +2.83%)
アルファベットC<GOOG> 169.41(+3.16 +1.90%)
テスラ<TSLA> 271.95(+23.24 +9.34%)
メタ<META> 615.74(+19.49 +3.27%)
AMD<AMD> 113.30(+6.86 +6.44%)
エヌビディア<NVDA> 122.10(+4.40 +3.74%)
イーライリリー<LLY> 854.88(+17.31 +2.07%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。