ヒューマナが決算受け下落 2024年度の1株利益の見通しを嫌気=米国株個別
(NY時間11:54)
ヒューマナ<HUM> 500.00(-23.69 -4.52%)
医療保険のヒューマナ<HUM>が下落。取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、経常収益とも予想を上回った。保険給付率も86.6%と予想ほど膨らまなかった。ただ、株価は冴えない反応。通期の1株利益の見通しを据え置いたことや、2024年度の1株利益の見通しを、同社の長期目標である11-15%増のレンジの下限を見込んだことが嫌気されている。
同社は、メディケア・アドバンテージ(高齢者向け医療保険制度)の個人会員数は今年約19%急増したが、来年はプランの変更により顧客が別のプランも検討する可能性があることから、業界のトレンドである6-8%以上のより緩やかな増加を見込んでいると述べた。ブルサードCEOは会見で「昨年ほどの競争力はないと感じている」と述べていた。
同社の事業はメディケア・アドバンテージに重点を置いており、この業界では長年急成長を遂げてきたが、現在は新たな課題に直面している。政府は乱用を取り締まるため、保険会社への支払い方式を微調整している。
同社はまた、医療費の高騰が今年一杯続くと予想している。第3四半期に同社の予想を上回るコロナ感染とその他の疾患の両方で治療を求める患者が増加したという。
(7-9月・第3四半期)
・1株利益(調整後):7.78ドル(予想:7.15ドル)
・経常収益:264.2億ドル(予想:255.9億ドル)
保険収入:255.1億ドル
・保険給付率:86.6%(予想:87.3%)
・事業費率:12.5%(予想:11.9%)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):28.25ドル以上を据え置き(予想:28.30ドル)
【企業概要】
米国とプエルトリコの医療会員を対象に医療保険と補完保険を提供する米医療保険会社。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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