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ドル円は更に上げ幅を拡大 154円台半ばまで一時上昇=NY為替概況

今日の為替 

 きょうのNY為替市場でドル円は更に上げ幅を拡大し、154円台半ばまで一時上昇した。この日発表の3月の米小売売上高が予想を上回ったことからドル買いが更に加速し、ドル円は上値を伸ばしている。

 米小売売上高は力強い米個人消費を示し、FRBの利下げ期待の後退を正当化する内容となった。高額商品への支出は引き続き抑制されているものの、所得の伸びが消費活動を支え続けている。エコノミストからは、今回の数字は第2四半期に向けた消費が当初予想よりも堅調に推移する可能性を意味し、今年予想された消費の緩やかな減速がさらに遅れる可能性を示唆しているとの指摘も聞かれた。

 ここ数日、かなり急ピッチな動きが見られ、財務省の介入を正当化できる動きも見られている。155円を視野に入れているが、岸田首相が米国から帰国したこともあり、いつ介入があってもおかしくはない状況ではある。ただ、今週はワシントンで開催されるG20に鈴木財務相が出席する。

 ユーロドルは売りが加速し、1.06ドル台前半まで下げ幅を拡大。昨年11月以来の安値水準となっている。見切り売りが止まらない状況のようだ。ロンドン時間には1.0670ドル付近まで買い戻されていたものの、ファンド勢やテクニカル勢の売りオーダーも観測される中、上値を抑えられた模様。ただ、ここ数日の急落でさすがに下げ過ぎ感も出ており、過熱感を測るテクニカル指標であるRSIは28と下げ過ぎ感を示す30の水準を下回っている。

 ECBは先週の理事会で6月利下げをほぼ確実視されているが、FRBの利下げ期待が後退しており、利下げに向けたECBとFRBの温度差が鮮明になっていることが、ユーロドルの見切り売りに繋がっている。短期金融市場では、FRBの利下げ開始が9月まで後退しているのに対して、ECBは6月利下げを90%の確率で織り込んでいる状況。目先は心理的節目の1.05ドル台を試す展開になるか注目される。

 ポンドドルも下値模索を加速させ、1.24ドル台半ばに下落。ここに来て英中銀の早期利下げ期待が浮上しており、ポンドを押し下げている。FRBの利下げ期待は9月まで後退しているのに対して、英中銀は8月が有力視されている。

 英中銀の利下げ期待を占う上で、今週は重要な英経済指標が相次ぎ注目される。明日16日に英雇用統計が発表され、17日には3月の英消費者物価指数(CPI)が発表される。英CPIは上昇が一段と鈍化が見込まれている一方、英失業率は上昇が見込まれているほか、週平均賃金も鈍化が見込まれている。これらの指標が予想通りであれば、英中銀の大きな転換を意味し、市場は英中銀がFRBに先行する可能性があるとの見方を強めている。英インフレは過去2回の発表で下振れし、この動きは続くと思われるとの指摘も出ていた。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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