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為替相場まとめ4月15日から4月19日の週

為替 

 15日からの週は、ドル高が一段と進行したあとは、神経質な展開になった。週明けに発表された米小売売上高が好調だったことを受けて、ドル買いが先行。週前半にはドル指数が昨年11月1日以来の高水準となった。また、一連の米金融当局者が市場観測とともに年内利下げ観測を後退させた。パウエルFRB議長も従来の年内3回利下げ見通しから、より柔軟な姿勢へと変化している。週後半に入ると、一連の強い米経済統計や米金融当局者発言が出揃ったことで、ドル買いに一服感もひろがった。G7、G20会合が開催されるなかで、日米韓財務相会合が実施され、日韓からはドル高に対する警戒感が示された。米国もこれに理解を示している。市場には介入警戒感が一段と広がった。ドル円は先週末に152円の壁を上抜けたあと、今週は153円付近から154円台後半へと上昇。介入警戒感が一段と高まるなかで155円が次の壁として意識された。週末にかけては、中東情勢の緊迫化が円高を誘う場面があった。イスラエルとイランの対立が深まっており、核施設攻撃は回避されているものの、依然として安心できない状況となっている。ドル指数は上昇一服し、不安定に振れる展開となっている。ただ、10日線のサポートは維持されており、ドル高の流れは継続している。米金融当局の利下げ開始時期の後ずれ観測に対して、ECBでは6月利下げ開始が織り込まれてきている。ただ、7月以降には不透明な状況。一部メンバーからはFRBとともに利下げしないと効果は薄いとの見方も示された。英中銀にとっては英インフレが根強いことからECBほど早期利下げ機運は高まっていない。市場では8・9月の利下げ開始が有力になっている。来週末には日銀決定会合が予定されている。今後の利上げ姿勢、円相場に関する言及などが注目されそうだ。




(15日)
 東京市場は、リスク警戒の後退で円売りが優勢。週末にイランがイスラエルを空爆したことで、早朝には円買いが入り、ドル円は152.98近辺まで下落。しかし、イラン当局が今回の攻撃で1日に在シリアのイラン大使館が空爆されたことに対する報復が終了としたことを受けて、戦火拡大懸念が後退。ドル円は反発を見せる展開となった。午前中に前週の高値を上回り、午後には153.87近辺まで買われた。154円を意識も押し目は浅かった。ユーロ円は朝方に162.71近辺まで下げたあとは、一転して買われ163.98近辺と安値から1円20銭超の上昇となった。ポンド円も190.45近辺から191.81近辺まで上昇、クロス円が軒並み買われた。ユーロドルは1.06台前半から半ば出の揉み合い。

 ロンドン市場は、円安の勢いが一服。ただ、調整も浅くドル円、クロス円ともに高値圏で揉み合っている。ドル円はロンドン朝方に153.97近辺と34年ぶり高値となり、154円台をうかがう流れとなっている。ロンドン朝方に神田財務官が「主要国の財務官・中銀幹部と頻繁に連絡、為替相場で」と介入の可能性を匂わせて円安をけん制したが、下押しは153.70付近までにとどまっている。クロス円も堅調。ユーロ円はロンドン序盤に164.13近辺に高値を伸ばし、ポンド円は192円台乗せから192円台半ばをうかがう動きとなっている。週末のイランによるイスラエル攻撃のあと、イスラエルの出方が懸念されたが、現在までのところは静観姿勢を保っている。市場はひと安心となり、欧州株や米株先物が買われている。原油相場や金相場も反落。円相場主導となるなかで、ドル相場自体はややドル安方向の動き。ユーロドルは1.06台前半から後半へ、ポンドドルは1.24台半ばから1.25台をうかがう動き。米10年債利回りは4.52%付近から4.57%付近へと上昇。リスク回避の一服で利回りが上昇している。

 NY市場では、ドル買いが加速。3月の米小売売上高が予想を上回ったことに反応。米小売売上高は力強い米個人消費を示し、FRBの利下げ期待の後退を正当化する内容となった。高額商品への支出は引き続き抑制されているものの、所得の伸びが消費活動を支え続けている。エコノミストからは、今回の数字は第2四半期に向けた消費が当初予想よりも堅調に推移する可能性を意味し、今年予想された消費の緩やかな減速がさらに遅れる可能性を示唆しているとの指摘も聞かれた。ドル円は154円台半ばまで一時上昇。ここ数日、かなり急ピッチな動きが見られ、財務省の介入を正当化できる動きも見られている。155円を視野に入れているが、岸田首相が米国から帰国したこともあり、いつ介入があってもおかしくはない状況ではある。ただ、今週はワシントンで開催されるG20に鈴木財務相が出席する。ユーロドルは売りが強まり、1.06台前半へと下落。昨年11月以来の安値水準に。ポンドドルも下値模索を加速させ、1.24台半ばに下落。英欧中銀ともに早期利下げ開始の見方が優勢で、米FRBの後ずれ観測とは対照的。

(16日)
 東京市場は、前日からのドル高水準での推移。ドル円は午前中に154.20台まで買われた。ドル高・人民元安の動きもドル買いにつながった。その後は、154円台前半での揉み合いが続いた。ユーロ円は163円台後半での推移。昼前に163.68近辺まで小安い動きも、その後は163.80台へと買われた。ユーロドルは1.06台前半での推移。ドル買いに押されて1.0606近辺まで下落も、大台を割り込んで売りが出るほどの勢いはみられず。豪ドル/ドルは中国売りの動きを受けて、0.6440台から0.6408近辺まで下落。その後は下げ一服も上値が重い印象。

 ロンドン市場は、根強いドル高の流れが続いている。米10年債利回りが4.60%付近から4.65%付近へと上昇。一連の直近米経済指標の強さを受けて、市場での年内の米利下げ開始観測後ずれの見方が続いている。中東での地政学リスクも加わるなかで、欧州株はほぼ全面安商状となっている。そのなかで、ドル円は154円台前半から後半へと水準を上げており、34年ぶり高値水準を連日更新している。ユーロドルは1.06台割れを試す場面があったが、大台割れは回避して前日NYクローズ付近へと買い戻されている。3月独ZEW景況感指数が予想以上に改善したことが下支えとなっていた。ポンドドルは12-2月の英雇用統計をめぐって振幅も、1.24台は維持して1.24台半ばへと買い戻されている。ただ、前日NYクローズ付近では上値が重い。英雇用統計では失業率が上昇する一方で、賃金の伸びは依然として高かった。ユーロ円は164円台乗せ、ポンド円は192円台乗せと買われており、円売りが優勢な面もあった。

 NY市場は、ドルがが継続。ドル円は155円に向けての上値追いが続いた。中東情勢は依然として混沌としているものの、米株式市場の下げが一服し、米国債利回りも上昇していることがドル円の下値をサポートしている。午後にパウエルFRB議長のパネル討論会での発言が伝わり、最近のインフレ指標から判断して、利下げに必要な確信を得るのにはより長い時間がかかる可能性が高いとの認識を示した。市場の利下げ期待の後退を追認する内容であったこともドル円をサポート。途中に瞬間的に円高が強まる場面が見られ、154.04近辺まで急速に下落する場面が見られた。介入への警戒感が強まる中、敏感に反応していたようだ。いつ財務省が介入を実施してもおかしくはない状況ではあるが、明日からワシントンでG20とG7の財務相・中央銀行総裁会議が開催されることもあり、様子見ムードも。ユーロドルは1.06台前半、ポンドドルは1.24台前半で上値重く推移。

(17日)
 東京市場は、小動き。ドル円は154円台に膠着しており、13銭の値動きにとどまっている。介入警戒感があり、155円に向けた動きには慎重。一方、下値もしっかり。昨日海外市場では154円70銭台から154円04銭まで急落する場面が見られるなど、神経質な動きが見られたが、東京市場ではそうした動きも見られず。ユーロドルは1.06台を維持し、昼にかけては1.0636近辺まで買われたが、その後は1.0610-20レベルに落ち着いた。ユーロ円は164.50付近まで買われたあと、164.10台へと上値重く推移。日経へ近の下落などを受けたリスク警戒の円買い圧力がみられた。NZドルは朝方の第1四半期消費者物価指数のめぐって混乱。前年比+3.7%と発表されたが、NZ統計局が+4.0%へと修正発表。NZドルが上下動した。NZ当局は人的ミスであることを認めた。

 ロンドン市場は、ドル買いが一服。前日にパウエルFRB議長が市場の利下げ開始の後ずれ観測に寄り添う姿勢がみられたことでドルが買われたが、当面の注目指標が出そろったこともあり、目先のドル買い材料出尽くし感もあるようだ。米債利回りが低下、ドル売りを誘っている。また、ロンドン早朝に発表された3月英インフレ指標が予想を上回ったことでポンドが買われており、ポンドドルの急伸がその他通貨にもドル安を波及させた面もあるようだ。ポンドドルは1.24台前半から後半へと買われた。ユーロドルも連れ高となり、1.06台前半で底堅く推移。ドル円にとっては昨日の神経質な値動きもあって、155円が次の介入警戒水準とみる向きもあるようだ。154円台後半から半ばで推移している。クロス円は買いが優勢になっており、ユーロ円は164円台後半、ポンド円は192円台後半へと上昇。ポンド買いの影響とともに、この日は欧州株や米株先物が反発していることが円安につながった面もあるようだ。

 NY市場では、ドル買いが一服。ドル円は154円台前半に値を落とした。日米韓の財務相会合が開催され、為替に関して緊密に協議することで合意したと伝わった。また、日本と韓国が自国通貨安を巡る懸念を認識し、「米国も認識した」と伝わったことが円買いの反応に繋がった可能性も。基本的にホワイトハウスと米議会は為替操作を嫌うが、米国も認識したと伝わったことで155円を前にした財務省による為替介入への思惑が高まったのかもしれない。ユーロドルも下げ一服。ただ、買い戻しを強める動きまではみられず、1.06台半ばにとどまった。市場ではECBの6月利下げ開始を織り込んでいるが、ホルツマン・オーストリア中銀総裁はFRBの利下げを伴わなければ、ECBの利下げ効果は薄いとの見方もあった。ポンドドルはロンドン時間に買い戻しがでていたが、NY時間には1.24台前半まで再び軟化。ベイリー英中銀総裁は、英インフレが来月には急低下し、目標とする2%の水準に大きく近づくとの見通しを示した。「来月の数字はかなり強力な低下を示すと見ている。英国には独特の家庭用エネルギー料金設定制度があるからだ」と述べている。また、英経済動向は2月の英中銀の予測にほぼ沿っているとも指摘していた。

(18日)
 東京市場は、ドル円が一時154円台割れ。前日の海外市場で米10年債利回りの低下や、日米間財務相会合を受けて介入への警戒感が強まったことから、ドル安・円高方向に振れた。東京午前には神田財務官が為替を含む過去のコミットメントをG7共同声明で再確認したと発言をしたことを受けて、介入警戒感が一段と強まり、一時153.96近辺まで下落。しかし、その後は日経平均の上昇などから下げ渋り、午後は154.30付近まで戻した。野口日銀審議委員は、賃金と物価の好循環の実現には相応の距離があり、今後の利上げペースはかなりゆっくりとしたものになるとの認識を示したが、市場の反応は限られた。クロス円もドル円と同様に下押しの後、買い戻された。米10年債利回りの低下からややドル安傾向となり、ユーロドルは一時1.0687付近まで、ポンドドルは1.2478付近まで上昇した。

 ロンドン市場は、ドル売りの動きが一服。ドル円は買戻しが優勢となり154.40台に本日の高値を伸ばしている。ユーロ円は164円台前半から後半へ、ポンド円は192円台割れ水準から192円台後半へと上昇。ユーロ対ポンド相場ではユーロが軟調に推移している。デギンドスECB副総裁は、「インフレの条件が整えば、現在の金融政策の抑制水準を引き下げること適切に」として6月利下げ開始を後押しした。独連銀月報では第1四半期はおそらくプラス成長としながらも、第2四半期についてはまだ不透明とやや不安げな言い回しだった。米債利回りはロンドン朝方まで低下したあとは、下げ一服し揉み合いに。ドルストレートはドル買戻しの動き。ユーロドルは1.0660台から1.0690付近まで買われたあと、ロンドン時間には1.0670付近と前日NYクローズ水準に押し戻されている。ポンドドルは1.2450付近から1.2485近辺まで買われたあと、1.24台後半で揉み合っている。今週は週初の米小売売上高や昨日のG7、G20などの一連の注目イベントを通過しており、きょうは方向感に欠ける取引が続いている。

 NY市場では、ドル買いが再燃。ドル円は一時154.64近辺まで再び上昇。。ウィリアムズNY連銀総裁の発言が伝わりドル買いを誘った。総裁は「利上げ基本シナリオでないが、指標が正当化するならあり得る。利下げの緊急性は感じていない」と語っていた。可能性は低いとしながらも利上げに言及したことに敏感に反応していたようだ。ただ、155円には慎重も見られている。前日のG7および日米韓の財務相会合を受けて、市場は財務省による介入への意識を高めている。G7声明では「2017年5月の為替相場についてのコミットメントを再確認する」との文言を踏襲した。為替の過度な変動や無秩序な動きは経済金融に悪影響との文言。財務省が実弾介入を実施してくるかは未知数だが、前日の一連の動きで152円に引き続き、今度は155円に心理的抵抗帯を形成させたことは間違いなさそうだ。ユーロドルはドル買いに押されて再び1.06台前半に軟化。きょうも複数のECB理事の発言が伝わっていたが、6月利下げでコンセンサスを固めているようだ。一方、6月に利下げを開始するものの、その後は市場が期待しているほどのペースで利下げを実施できないのではとの見方も。ポンドドルも1.24台前半に下落。英中銀の利下げ開始時期は8・9月との観測が優勢だが、一部にはより早期との見方もあり、定まらない印象。
 
(19日)
 東京市場は、中東情勢を受けて円相場主導で振幅。ドル円は朝方に154.60付近で推移していたが、中東情勢を受けたリスク回避の円買いに一気に値を落とす場面が見られた。イスラエルが、イランの複数地点を攻撃、シリア、イラクなども攻撃したとの報道が見られ、リスク警戒の動きが一気に広がった。イランの核姿勢を攻撃したとの報道もあった。ドル円は159.59近辺まで下落、1円超の円高進行となった。米債利回り低下、米株先物が下落。日経平均は一時1300円安となった。もっとも、下げ一巡後は円売りとなった。イランの通信社タスニム通信が、イランのイスファハーン核施設は無事と報じ、リスク警戒が後退した。イラン国営放送も大規模な攻撃などはなかったと報じた。ドル円は154.40台まで上昇し、かなりの部分を戻した。ただ、米株先物、日経平均いずれもマイナス圏を脱せず、リスク警戒感は残っている。ユーロ円は163円付近から164円台後半、ポンド円は190円台半ばから192円付近で下に往って来い。

 ロンドン市場は、リスク警戒の動きが一服。東京午前にはイスラエルがイランなどを攻撃したと報じられ、市場の警戒感が高まった。しかし、核施設攻撃は回避されており、イラン側は即時の反撃計画はない、と報じられた。中東での地政学リスクに急騰していた原油先物は反落。欧州株や米株先物は下落しているが、次第に下げ幅を縮小している。ドル円は東京市場で154円台後半から153円台後半で激しく振幅したあと、ロンドン時間に入ると154円台半ばでの揉み合いが続いている。ユーロ円やポンド円は買い戻されており、ユーロ円164.70台、ポンド円192.40台などに本日の高値を伸ばした。ドル円以外のドルストレート相場はややドル安に傾いている。ユーロドルは1.0660台、ポンドドルは1.2450台へと高値を更新。いずれも前日NYクローズを上回る水準に上昇している。米10年債利回りは低下一服。シムカス・リトアニア中銀総裁は、夏には利下げが連続する可能性もある、などと述べたが、ユーロ相場は反応薄だった。

 NY市場でドル円は154.65円付近に戻している。イスラエルがイランに対して報復攻撃を行ったとのニュースが東京時間に流れ、リスク回避の円買いでドル円は153円台に下落する場面が見られた。しかし、いまのところエスカレートはしていないようで、急伸していた原油相場も上げを戻したことから、ドル円も元の位置に戻している。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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