ドル円は111円台半ばでの推移 ポンド買いが続く=NY為替後半

 NY時間の終盤に入ってドル円は111円台半ばで推移している。きょうのNY為替市場はドル売りが優勢となった。この日に発表された鉱工業生産やNY連銀指数が予想外に弱かったことは、強い米経済指標を欲している市場にとっては失望感が大きかったようだ。鉱工業生産は製造業の生産が予想外の減少となり、2ヵ月連続の減少となった。

 なお、米中協議について、きのうは米中首脳会談が4月以降に延期になるとの報道が流れていたが、協議は続いている。中国の李克強首相は「米中は横たわる残り1つの重大な問題の解決に取り組もうとしている」と述べ、米中交渉の合意に楽観的な見通しを示していたこともあり、期待感は依然として温存されている模様。

 ドル円は戻り売りが強まり111.40円近辺まで下落する場面が見られた。本日の200日線は111.45円付近に来ており顔合わせしている。東京時間に日銀決定会合が行われていたが、市場が期待していた追加緩和のヒントは無かった。景気判断は下方修正されていたものの、日銀が取れる手段が少なくなっており、現状は現行の緩和を継続し情勢を見守りたいスタンスのようだ。

 一方、ユーロドルは買戻しが強まり1.1345ドル近辺まで一時上昇。21日線が1.1320ドル付近に来ており、試す動きが見られている。100日線が1.1370ド近辺に来ており、目先の上値メドとして意識される。

 今週のユーロドルは買戻しが優勢となり、先週のECB理事会を受けた下げを回復している。ECB理事会は予想以上にハト派でユーロにとってはネガティブな材料だったが、果たしてユーロがECBのハト派姿勢を十分に織り込んだかどうかは疑問。ドル買いが一服していることから、今週は買い戻しが見られているが、積極的に上値を追って行くような状況でもないようだ。

 ポンドも買いが続いており、ポンドドルは1.33ドルちょうど付近まで上昇する場面も見られた。今週、英議会で「合意なき離脱」を否決したことや、「離脱期限延長のEUへの要請」も可決されたことで安心感が出ている。ただ、一部からはポンドの上値追いには慎重になるべきとの指摘も聞かれる。市場が楽観的になっている分、ネガティブ・サプライズにも弱くなっているという。

 メイ首相は来週、自身の離脱案を3度目の正直で再度議会に提示する。もし、可決された場合は6月30日までの延長を経て離脱というシナリオが高まるが、否決された場合は、EUが設定する条件での長期の離脱延期になる可能性もある。今度は議会が主導権を握りその場合、総選挙や2回目の国民投票の可能性も浮上。そのような中で、EU側の対応次第では「合意なき離脱」の可能性が全く無くなったわけではない。最もその可能性は低いとは思われるが。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

出所: minkabuPRESS

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