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[資源・新興国通貨3/18-3/22の展望] 経済指標は豪経済の一段の減速を示唆

見通し 

本稿では、個人投資家の関心が高い、資源・新興国通貨の来週を展望します。

豪ドル

今週(3/11の週)は、豪景気のさらなる減速を示唆する経済指標が相次ぎました。

11日に発表された2月NAB企業景況感指数は+4と、1月の+7から悪化。2018年12月の+3はわずかに上回りましたが、2016年1月以来の低水準圏です。

翌12日には、3月ウエストパック消費者信頼感指数が発表され、結果は98.8と、2月の103.8から悪化。2017年9月以来、1年半ぶりの低水準を記録しました。また、“楽観”と“悲観”の分岐点である100を1年4カ月ぶりに下回りました。

豪州の2月雇用統計が3月21日に発表されます。RBA(豪中銀)は市場とは異なり、景気の先行きについて楽観的な見方を示していますが、その理由として堅調な雇用情勢挙げています。そのため、市場は悪化の兆候がみられれば、RBAは利下げに動くとの観測もあります。21日の雇用統計が軟調な結果になれば、市場ではRBAの利下げ観測が一段と高まるとみられ、豪ドルに対して下落圧力が加わりそうです。

豪ドルについては、米中通商協議に関する報道にも注意が必要です。ムニューシン米財務長官は14日、通商協議で一部の問題について近く中国と合意できるとの見方を示しました。その一方で、トランプ米大統領と習近平・中国国家主席の首脳会談は当初、3月下旬とみられていましたが、少なくとも4月に後ズレするとの報道もあります。豪ドルにとって、米中両国が通商協議で合意するとの期待が高まることはプラス材料、合意への期待が後退することはマイナス材料です。

NZドル

経済指標など独自材料が乏しいこともあり、足もとのNZドルは国外要因に左右されやすい地合いです。例えば、米ドルが全般的に弱含めばNZドル/米ドルは上昇しやすく、米ドルが全般的に強含めばNZドル/米ドルは下落しやすい状況です。主な国外要因として、米国や中国の経済指標の結果などが挙げられます。

NZドルは当面、国外要因次第の状況が続きそうですが、21日発表のNZの2018年10-12月期GDPがその状況を変える可能性もあります。RBNZ(NZ中銀)は“次の一手は、利上げと利下げのいずれもあり得る”との姿勢を示しつつ、景気が悪化した場合には利下げを検討するとしているためです。

NZの7-9月期GDP成長率は前期比+0.3%と、5年ぶりの低成長を記録しました。10-12月期については、RBNZは2月の金融政策報告で前期比+0.8%と予想。NZ経済は7-9月期から持ち直すとの見通しを示しました。21日発表の10-12月期GDPがRBNZの予想を大きく下ブレした場合、市場ではRBNZの利下げ観測が高まり、NZドル安が進行する可能性もあります。

NZドルについては、豪ドルと同様、米中通商協議に関する報道にも注意が必要です。

カナダドル

カナダの2月雇用統計が3月8日に発表され、結果は失業率が5.8%、雇用者数が前月比5.59万人増でした。雇用者数が増加したのは6カ月連続です。また、月ごとにブレがある雇用者数の傾向を把握するために6カ月平均をみると、2018年半ばを底に上昇傾向にあります。今回の雇用統計の結果は、カナダの雇用情勢が堅調に推移していることを示唆したと言えそうです。

堅調な雇用情勢は明るい材料ですが、BOC(カナダ中銀)はカナダ景気の先行きを懸念しています。BOCが追加利上げを行うには、主力輸出品である原油の価格上昇のほか、雇用以外の経済指標も堅調な結果が続くなど、カナダ景気の持ち直しが確認される必要がありそうです。

来週(3/18の週)は、カナダの1月卸売売上高(21日)2月CPIと1月小売売上高(22日)が発表されます。それらが堅調な結果となり、かつ原油価格が上昇を続ければ、市場ではBOCの利上げ観測が再び高まる可能性もあります。その場合、カナダドルは上値を試す展開になりそうです。

トルコリラ

トルコの2018年10-12月期GDPが3月11日に発表され、結果は前年比マイナス3.0%でした。マイナス成長を記録したのは、クーデター未遂事件が発生した2016年7-9月期以来です。トルコリラ安に支えられて輸出が10.6%増加した一方、高インフレの影響によってGDPの約6割を占める個人消費が8.9%減。総固定資本形成も12.9%減少しました。GDP統計ではトルコの消費や投資の落ち込みが浮き彫りとなりました。

足もとの経済指標は軟調な結果が目立ち、景気低迷が続くことを示唆しています。トルコの製造業PMI(購買担当者景気指数)は2月まで11カ月連続で業況判断の分かれ目である“50”を下回り、鉱工業生産は1月まで4カ月連続で前年比マイナスを記録。消費者信頼感指数は約10年ぶりの低水準圏にあります。トルコリラは上値が重い展開になりそうです。

トルコの統一地方選が3月31日に行われます。エルドアン大統領が景気支援に向けて“バラマキ的な政策”を打ち出せば、財政が悪化するとの懸念が市場で高まる可能性があります。

トルコリラについては、米国とトルコの関係にも注意が必要です。エルドアン大統領がS-400(ロシア製の地対空ミサイルシステム)を購入する方針を堅持しているためです。米国はトルコに対してS-400を購入しないように求めています。両国の関係が悪化した場合、トルコリラに対して下落圧力が加わる可能性があります。

南アフリカランド

3月14日に発表された南アフリカの1月鉱業生産は前年比マイナス3.30%、金生産量は同マイナス22.50%でした。鉱業生産は1月までの7カ月間のうち6カ月でマイナス、金生産は16カ月連続でマイナスを記録。主要産業である鉱業の低迷が再確認されました。

1月の小売売上高が20日に発表されます。それも軟調な結果になれば、市場では南アフリカ景気の先行き懸念が高まる可能性があります。

米格付け会社のムーディーズが3月29日に南アフリカの格付け見直しを発表する予定です。ムーディーズにおける南アフリカの格付けは、投資適格級最低の“Baa3”。仮に格下げされれば、ジャンク(投機的等級)へと転落します。南アフリカの格付けに関する観測が南アフリカランドの動向に影響を与える可能性もあります。

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