【ロンドン市場】ユーロ売り先行、ドル円は111円台後半
4日のロンドン市場は、ユーロ売りが先行している。特段の材料に欠けるなかで、ロンドン勢の参加とともにユーロドルやユーロ円が一斉に軟化した。当初は対ポンドでもユーロ売りが優勢だった。今週7日のECB理事会を控えて、成長見通し引き下げやTLTRO導入の検討などへの思惑がユーロ売りを誘ったようだ。取引中盤にかけてはポンド売りも強まり、対ユーロでの上昇を消している。ユーロとポンドはNY朝方にかけて、引き続き安値を広げている。ポンドに関してはこのところのポンド買いに調整が入る面も指摘されよう。あすはバークレイ英EU離脱相が訪欧してEU側と協議する予定。ドル円は111円台後半で小安いが、値幅は10銭程度と限定的。欧州株や米株先物はおおむねプラス圏で取引されており、特段のリスク警戒感はみられていない。
ドル円は111円台後半での取引。東京市場で112.01レベルまで買われたが、買いはここまで。その後は111.90台での揉み合いが続いていた。ロンドン序盤にはユーロ安が円買い圧力に広がった面があり、111.80台へと小幅に下押しされている。ただ、株式市場は底堅く推移しており、原油相場も下げ一服。リスク警戒感からの動きとはなっていない。
ユーロドルは1.13台前半での取引。週明けのオセアニア時間につけた1.1396レベルを高値にその後は売りが継続している。ロンドン朝方には1.1360レベルを割り込むと売りが勢い付いた。取引中盤には安値を1.1328レベルまで広げている。ユーロ円もロンドン勢の参加とともに売りが強まった。127.20-30レベルから一気に大台を割り込むと安値を126.73レベルまで広げている。ユーロ圏生産者物価指数は予想を若干上回ったが、ユーロ買いの反応はみられなかった。今週7日のECB理事会を控えて、成長見通し引き下げやTLTRO導入の検討などへの思惑がユーロ売りを誘ったようだ。
ポンドドルは1.32近辺での取引。ロンドン序盤はユーロの下落を横目に1.32台前半から半ばへと小高く推移したが、取引中盤には一気に1.3181レベルまで下落した。ポンド円も148円台前半での揉み合いが続いたあと、足元では148円割れから147.44レベルまで下押しされた。ユーロポンドは下に往って来い。ポンドに関してはこのところのポンド買いに調整が入る面も指摘されよう。あすはバークレイ英EU離脱相が訪欧してEU側と協議する予定。この日発表された2月英建設業PMIは11か月ぶりの50割れとなった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明