特段の材料もない中でドル買い戻し強まる ドル円は108円台半ば=NY為替概況


 きょうのNY為替市場はドル買い戻しが強まった。朝方発表になった米消費者物価指数(CPI)は予想通りの内容でサプライズはない。特段のドル買い材料も見当たらない中、まとまったドル買いオーダーが入った模様。一部からは株安、原油安と、きょうは直近と逆の動きが見られる中、モデル系のファンドからまとまったドル買いオーダーが入り、それがストップを誘発したとの指摘も聞かれた。

 ドル円はNY時間に入って動きが活発になった。一旦売りが強まり108.15円近辺まで下落したあと、今度は急速に買い戻しが強まり、ストップを巻き込んで108.60円近辺まで一気に上昇した。

 ただ、基本的な流れに変化はない。FRBの利上げに対する慎重姿勢が重石になっており上値を抑えている。一方で米中貿易問題に対する楽観的な見方が下値をサポート。ムニューシン米財務長官は、中国の劉鶴副首相が1月中に通商協議で訪米する可能性が高いとの見方示していた。

 108.60円近辺から上には輸出企業の売りオーダーが観測。108.70円付近には10日線が控えている。半面、108円ちょうど付近には買いオーダーが観測。しかし、108円をブレイクした場合には107.50/60円水準までの下落も留意されるとの見方も聞かれた。

 ユーロドルは1.14ドル台に下落。NY時間に入って急速に売りを強め1.15ドルを割り込んだ。ストップを巻き込んで1.1460ドル付近まで下落し、100日線を割り込んでいる。
1.15ドルを固められれば、10月高値と200日線が来ている1.16ドル台前半が視野に入るとの期待もあったが、きょうのところは、お預けといった雰囲気だ。

 直近のユーロの上げに懐疑的な指摘も出ている。今週発表のドイツ鉱工業生産は予想外の減少となり、第4四半期のドイツGDPはマイナス成長の可能性も指摘されている。ドイツは第3四半期もマイナス成長だったことから、テクニカル的には景気後退ということになる。そのほかにもイタリアの政局混迷やフランス財政への懸念も浮上しており、ユーロの上げは正当化されないという。

 ポンドは上値追いの動きを見せ、ポンドドルは一時1.2865ドル近辺とロンドン時間に上値を抑えた1.2850ドルを一時突破した。来週15日の英下院での投票を前に情報が錯綜している。アイルランド国境のバックストップ案が暫定措置であることを月曜日までにEUが再保証するといった報道や、議会が否決した場合、メイ政権は3月末が期限となっているEU離脱の時期を延長し交渉を続けるとの報道も出ていた。

 ポンドは買いの反応を見せているが、いづれも未確認の情報。15日の英議会の投票待ちといった雰囲気だが、議会が承認する可能性は低いと見られている。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

出所: minkabuPRESS

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