ドル円振幅、パウエル議長発言など支え
ドル円振幅、パウエル議長発言など支え
議長は慎重姿勢を維持もバランスシート調整にも言及
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《1/10 木曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 108.17 1.1543 124.85
高値 108.52 1.1570 125.07
安値 107.77 1.1485 124.36
終値 108.43 1.1500 124.71
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《1/10 木曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 20163.80 -263.26
DOW 24001.92 +122.80
S&P 2596.64 +11.68
Nasdaq 6986.07 +28.99
FTSE 6942.87 +36.24
DAX 10921.59 +28.27
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《1/10 木曜日の商品市場》
NY原油先物2月限(WTI)(終値)
1バレル=52.59(+0.23 +0.44%)
NY金先物2 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1287.40(-4.60 -0.36%)
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《1/10 木曜日に発表された主な経済指標》
【中国】
消費者物価指数(12月)10:30
結果 1.9%
予想 2.1% 前回 2.2%(前年比)
生産者物価指数(12月)10:30
結果 0.9%
予想 1.6% 前回 2.7%(前年比)
【日本】
景気動向指数(速報値)(11月)14:00
結果 99.3
予想 99.6 前回 99.6(景気先行指数)
結果 103.0
予想 103.0 前回 104.9(景気一致指数)
【南アフリカ】
SACCI景況感指数(12月)18:30
結果 95.2
予想 95.5 前回 96.1
製造業生産高(11月)20:00
結果 0.7%
予想 N/A 前回 1.1%(前月比)
【米国】
新規失業保険申請件数(12/30 – 01/05)22:30
結果 21.6万件
予想 22.6万件 前回 23.3万件(23.1万件から修正)(前週比)
【カナダ】
住宅建設許可(11月)22:30
結果 2.6%
予想 -0.5% 前回 -0.4%(-0.2%から修正)(前月比)
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《1/10 木曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【日本】
*日銀地域経済報告(さくらレポート)
景気総括判断は7地区が据え置き、2地区が上昇。
北海道と中国地方が改善。
米中貿易摩擦など海外経済の先行き不透明感の影響、中国向けの受注減少に影響。
【中国】
*商務省
中国と米国は、幅広く、深く、綿密に連絡をとることで合意した。
*中国商務省
米中は予定通りに貿易協議を進める。
いかなる農産品やエネルギー購入にもコメント控える。
米国と議論した構造問題についてはコメントせず。
【ユーロ圏】
*ECB議事録
不透明な環境でリスクが広がっている。
経済ファンダメンタルズは経済成長を支えている。
賃金の動向はインフレへの信頼を下支え。
インフレ率に関するガイダンスが第一のツール。
(12月12-13日開催分)
【米国】
*バーキン・リッチモンド連銀総裁
2019年は昨年と比べていくぶん成長が鈍化する見込み。
(講演テキスト、先週金曜日とほぼ同内容)
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《本日予定されている主な経済指標》
【日本】
国際収支(11月)8:50
予想 5663億円 前回 13099億円(経常収支)
予想 11243億円 前回 12113億円(経常収支・季調済)
予想 -6126億円 前回 -3217億円(貿易収支)
【豪州】
小売売上高(11月)9:30
予想 0.3% 前回 0.3%(前月比)
【シンガポール】
小売売上高(11月)14:00
予想 0.6% 前回 -0.4%(前月比)
予想 -2.4% 前回 0.1%(前年比)
【英国】
鉱工業生産(11月)18:30
予想 0.2% 前回 -0.6%(前月比)
予想 -0.7% 前回 -0.8%(前年比)
製造業生産高(11月)18:30
予想 0.4% 前回 -0.9%(前月比)
予想 -0.7% 前回 -1.0%(前年比)
商品貿易収支(11月)18:30
予想 -111.40億ポンド 前回 -118.73億ポンド
【インド】
鉱工業生産(11月)21:00
予想 3.6% 前回 8.1%(前年比)
【米国】
消費者物価指数(12月)22:30
予想 -0.1% 前回 0.0%(前月比)
予想 1.9% 前回 2.2%(前年比)
予想 0.2% 前回 0.2%(食品エネルギー除くコア・前月比)
予想 2.2% 前回 2.2%(食品エネルギー除くコア・前年比)
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【東京市場】仲値後に値を落とし、その後108円が重く
前日の海外市場でのドル安円高基調が、東京朝に強まる形で108円をしっかり割り込み、その後は108円ちょうど近辺が戻りを抑える格好となった。これまでの円安の調整が入ったほか、NY市場午後のFOMC議事録での慎重な姿勢や、トランプ米大統領と米野党民主党との対立姿勢などがドル売り円買いを誘った。
ドル円は108円台をしっかり割り込み、一時107.82近辺まで。昨日のNY市場夕方に108円割れを付けた後の調整で、朝方108円26銭近辺まで値を戻していたが、その後はドル売り円買いが優勢に。
米中の通商摩擦交渉進展期待もあり、中国買いの動きが堅調に。ドル人民元は昨年8月の安値を割り込み、6.8180近辺から6.78台まで値を落とす格好となった。下げて始まっていた上海総合がプラスに転じるなど、中国買いの動きが優勢に。
【ロンドン市場】ドルの買い戻し
東京市場で107円台まで落としたドルの買い戻しが優勢に。
米中次官級協議での交渉進展を好感した形。
ユーロドルなどでもドルの買い戻しが少し入っており、ドル安の調整が主体に。
ポンドは対ドル、対ユーロなどで売りが出る流れ。
15日に決まった採決の見通しが厳しく、ポンド売りが優勢となっている。
【NY市場】ドル円108円台半ば
ドル円は108円台半ばまでの買い戻し。
朝方下げて始まった米株式市場に買い戻しが入ったことで、ドル買い円売りの動きが強まる格好に。
注目されたパウエル議長発言では、先週同様に辛抱強く慎重文言があったが、一方で「景気後退のリスクが高まっている気配はない。バランスシートを正常に戻したい」との発言がドル買いを誘う格好に。
【本日の見通し】ドル買い基調継続、米CPIは要注目
ドル買い基調が継続する流れに。
昨日の東京市場で107円台後半まで落としたことで、下値一服感も出ている。
米中通商摩擦問題について、今月中に高官級協議の見通しが強まり交渉進展が印象付けられたことがドル円を支える格好に。
昨日のパウエル議長発言もドル買いに寄与。
先週の慎重発言は踏襲も、バランスシートの正常化に触れたことはバランスを取りに行った印象で、利上げの可能性が残っているものを示唆したとみられる。
そうした中で今日のCPIは要注目。
今月の雇用統計が荒れだけ強かった以上、もう一つのポイントである物価が強めを維持すると、利上げのハードルが下がり、市場でここにきて期待が広がっている利下げへのハードルとなる。
原油価格下落から総合はやや鈍化見込みも、横ばい見込みのコアが上昇するようだとドル買いの材料となりそう。
ちなみにCPIは労働省管轄の指標のため、今回の政府機関閉鎖の影響を受けず発表される。
【本日の戦略】押し目買い
流れ的には押し目買い。
いったん調整が入ったことで買われやすくなった印象。
ごく短期的には108円がしっかりとなりそうでデイトレは108円台前半での買いを意識。
スウィングはもう少しゆっくりと買い下がり。107円台半ば割れはストップという印象。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません