【ロンドン市場】株式にらみの展開続く、株安でドル安に
27日のロンドン市場は、ドル売りが優勢。前日のNY市場ではダウ平均が1000ドル超の大幅高となったことで為替市場ではドル高の動きが広がっていた。しかし、きょうのロンドン市場では米株先物が反落、欧州株も軟調に推移しており、逆にドル安の動きが優勢になっている。ドル円は110円台後半へと反落、ユーロドルは一時1.14台に乗せた。株安でのリスク回避の動きもあって、クロス円は上値が重い。ポンド円が一時140円割れ、豪ドル円が78円割れとなる場面があった。ユーロ対ポンドではユーロ買いが優勢。米政府が米企業による華為とZTEの機器購入禁止を検討、との一部報道で再び米中貿易摩擦の深刻化が警戒されている。
ドル円は110円台後半での取引。東京午後には日経平均の大幅上昇を受けてドル円も111.20台まで上昇する場面があった。しかし、米政府が米企業による華為とZTEの機器購入禁止を検討、との一部報道が警戒され、香港株や上海株が下落。欧州株や米株先物も売りに押された。ロンドン市場では110.73レベルまで本日安値を広げた。前日NY市場での上昇の半分程度を失う格好となっている。
ユーロドルは1.14ちょうど近辺での取引。ロンドン序盤には1.1380近辺で売買が交錯していたが、欧州株が売り優勢となり、米株先物が反落するなかで米債利回りが低下、ドル売り圧力となった。ユーロドルは1.1410レベルまで高値を伸ばし、ほぼ前日NY市場での下落を解消した。ユーロ円は東京午後に126.68レベルまで買われたあとは、上値が重い。ロンドン市場では126.20付近まで一時軟化した。ただ、対ポンドでの買いなどで下値は堅く、126円台前半で揉み合っている。
ポンドドルは1.26台前半での取引。ロンドン序盤に1.2660近辺から一時1.2616レベルまで下落した。その後の戻りは1.2640近辺までにとどまっており、上値重い。ポンド円は東京午後に140.75近辺まで買われたが、その後は売り圧力が続いた。欧州株安とともに139.83レベルまで下値を広げた。戻りは140円挟みの水準までと限定的。特段ポンド売りのニュースはみられていないが、対ユーロでの売り圧力が加わっている。原油先物が反落していることが重石となっている面もあったもよう。
minkabu PRESS編集部 松木秀明