「もう一段の上値追い」も期待できるが…? - 「本日は一服」…!?
◆トルコ・ポジティブサプライズをキッカケに、ドル円は上値ブレイク
ようやく“上値ブレイク”…。
“米中貿易戦争懸念”が緩和する中、大一番の“トルコ金融政策会合”は「予想外の大幅利上げ(17.75%⇒24.00%)」となりました。
インフレ抑止に向けた意思表明は“新興国通貨安懸念”を後退させ、マーケットを“リスク選好姿勢”で包みました。
一方、もう一つの注目(米8月CPI)は「事前予想を下回る結果(前月比+0.2%、前年比+2.7%)」に留まりました。
しかし“米利上げ観測”を後退させるほどではなく、影響は限定されました。
◆テクニカル的は「もう一段の上値追い」も期待できる局面
こうして“円売り・ドル売り”が並列進行する中、「大きなリスク回避要因の後退」を背景にした“リスク選好⇒円売り”の勢いが上回り、クロス円全体を押し上げていきました。
“日足・一目均衡表先行スパン上限(本日は111.546円)”を明確に上回ったドル円も、112円台へと駆け上がっています。
“上値ブレイク”をした直後であり、また本日は“株高の連鎖”も期待されるだけに、「もう一段の上値追い」を期待してもいい局面なのかもしれません。
テクニカル的にも“8/1高値(112.147円)”を上回れば、“7/20高値(112.621円)”を経て、“113円の大台ライン”まで窺える形状であるのも事実です。
◆ただし“少々気がかり”な点が…!?
ただし本日は“週末(特に日本は3連休前)”に当たり、個人的に警戒する“にわか上値期待”も台頭しつつあります。
“米中貿易戦争懸念”も緩和しつつあるとは、払拭されたわけではありません。
本日発表される“中国小売売上高/鉱工業生産”の結果次第では、再び揺れ動く可能性が否めません。
何よりこういった状況では、冷や水を浴びせかねない“トランプ砲”を警戒する必要が…?
テクニカル的な期待が膨らむ局面ではありますが、本日に関しては「過度な期待は禁物」「現状水準での維持」を基本とし、場合によっては「ポジション調整先行」という可能性まで想定しておきたいところです。
◆ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:112.621(7/20高値)
上値4:112.531(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:112.368(7/19~8/21の76.4%戻し)
上値2:112.234(ピボット1sレジスタンス)
上値1:112.147(8/1高値)
前営業日終値:111.936
下値1:111.825(月足・一目均衡表先行スパン上限)
下値2:111.546(日足・一目均衡表先行スパン上限、週足・一目均衡表転換線)
下値3:111.379(9/7~9/13の38.2%押し、50日移動平均線、ピボット1stサポート
下値4:111.257(日足・一目均衡表転換線)
下値5:111.165(9/13安値、9/7~9/13の50%押し、20日移動平均線)
※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。
10:56 ドル円 抵抗・支持ライン追加