米朝会談での反応は限定的、FOMC待ちに
忙しい人のサマリー
米朝会談での反応は限定的、FOMC待ちに
ドル円は基本しっかりも、上値追いには慎重姿勢
ユーロは一時買い優勢も、指標が弱い
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【東京市場】限定値幅で振幅激しく
米朝首脳会談が行われている最中、東京外国為替市場は不安定な展開に。当初は期待先行で円売り株高の動きが優勢となり、日経平均が23000円台を回復する動きに、ドル円も110円49銭近辺まで上昇。
もっとも、会談が始まったあたりから、いったん調整が入り、日経平均がマイナスに転じる中で、ドル円も110円20銭近辺へ。
朝一で新規材料が出たわけではないが、イベントが始まったことで、いったんポジション調整に。
株は反転して100円超の上昇を見せた後、再びマイナス圏を付けるなど、不安定な動きに。
ドル円は110円台前半を中心とした動き。昼食会を終えたトランプ大統領が、予想以上の進展などと発言したことを好感して再び110円40銭台も、ここからの買いには慎重な動きに。
朝方ドル高の動きに1.1770台から1.1741まで下げたユーロドルは、下げ前の水準までほぼ戻してもみ合いに。
【ロンドン市場】ドル円はもみ合い
ドル円は110円台前半でのもみ合いが続いた。
米朝首脳会談は消化不良といったところ。
想定内ではあるが、市場の反応は難しい。
欧州通貨は振幅。
序盤はユーロ買いが優勢、ポンドも連れ高という流れがみられたが、独ZEWが2012年9月以来となる大幅なマイナスを記録し、一転してユーロ売りに。
英ILO雇用統計での賃金の伸びの鈍化も懸念されて、欧州通貨売りが広がった。
【NY市場】ドル円110円勢半推移続く
基本的にはしっかりもドル円の上値追いにも慎重で110円台前半での推移が続いた。
米朝会談は物別れとならなかった安堵はあるが具体策に乏しい合意であり、目立った材料とはなりにくかった。
ユーロは売りがやや優勢に。
序盤はロンドン午後の下げ分の調整も見られたが午後に頭が重くなった。
ポンドはブレグジット関連で離脱合意に対して議会に拒否権を与える法案が否決され、政治リスクが後退で午前中はしっかりも、続かず。
【本日の見通し】
今晩(日本時間14日午前3時)のFOMC待ちの展開。
利上げ自体はほぼ確定的。万が一据え置いた場合は大きなサプライスでドル売りとなるが、可能性は低い。
注目は声明とメンバーの見通し。中でも、各メンバーの年末時点での政策金利水準見通しをドットで表したドットプロットが最大の注目。
前回3月のドットプロットでは年3回の利上げと年4回の利上げが同数。残りの見通しとの平均で年3回が大勢という状況。今回、年4回の利上げ見通しが大勢となると、ドル高が進む可能性がある。物価動向がかなり強めに出ているだけに可能性は十分にあり、注目を集めるところに。
【本日の戦略】FOMCまで無理をせず
基調は買いも、FOMCまで突っ込んだ買いは避けたい。
ポジション調整押し目があるようだといったん買いに回りたいところ。
デイトレはFOMCまではレンジを決めての回転。
早めにいったんスクウェアに戻し、FOMC次第の展開に。明日のECB理事会を控えるユーロよりもドル円での回転が素直そう。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません