ドル円は１１２円台半ばまで買い戻される＝ＮＹ為替前半

　きょうのＮＹ為替市場はドル買いが優勢となっており、ドル円は１１２円台半ばまで買い戻されている。きょうはユーロが戻り売りに押されており、対ユーロでのドル買いがドル円も押し上げている模様。ロンドン時間に何度か１１１円台に下落していたものの強固にサポートされたことからショートカバーが入っているようだ。

　今週は感謝祭ウィークで市場参加者も少なくなることが予想される中、先週の下げからの買い戻しも出ている模様。ただ、テクニカル的には下向きの流れを強めており、上値では戻り売りも出るようだ。下値メドとしては１００日線が控える１１１．７０円近辺や１０月１３日安値の１１１．５０円がなお意識される。

　ユーロドルは１．１７４５ドル近辺での推移。ドイツでメルケル政権が連立形成に失敗したことからドイツの政治不安が強まっており、ユーロは売り優勢の展開となっている。ロンドン時間には下げを完全に取り戻す動きも見られたものの１．１８ドル台が重く、ＮＹ時間に入ってドル買いが優勢となったことから再び戻り売りに押される展開。１．１８ドル付近にはオプション絡みの防戦売りも活発に出ていたようだ。

　ドイツ大統領も再選挙回避へ合意を見いだすよう政党に促すとしており、最終的には連立政権が樹立され再選挙は回避されるとの楽観的な期待はあるものの、もう少し確認できるまでは手を出しにくい面もありそうだ。

minkabu PRESS編集部　野沢卓美