パウエル講演と米雇用統計でドルが上昇する可能性も指摘される=NY為替
きょうの為替市場は前日のドル買いが一服し、ドル円は一時137円台まで戻す動きが出ている。前日は中国政府のゼロコロナ政策に対する抗議活動が北京や上海などの大都市にも拡大し、中国経済への警戒感が高まっていたが、中国当局が高齢者へのワクチン接種が拡大していることを明らかにしたほか、行動制限を緩めるのではとの期待も高まっている。きょうは前日のリスク回避のドル買いが一服している模様。
きょうの市場は、明日のパウエルFRB議長の講演と金曜日の米雇用統計の結果を見極めたい雰囲気も出ている。一部からは、それらのイベントは利上げサイクルが間もなくピークに達するとの市場の思惑に水を差す可能性があるとの見方も出ている。パウエル議長はタカ派トーンを堅持し、米雇用統計は好調を維持すると予想される中で、市場の認識は、ハト派的期待から遠ざかる可能性があるという。
ただ、パウエル議長の講演は、先日のFOMC後の会見とトーンは変わらずに、利上げペースを緩める可能性を示唆する一方、ターミナルレート(最終到達点)は従来予想よりも高くなる可能性に言及すると思われている。
USD/JPY 138.31 EUR/JPY 143.40
GBP/JPY 166.13 AUD/JPY 92.98
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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