インフレピークの不確実性で欧州債利回りに上振れリスク=NY為替
きょうの為替市場はNY時間に入ってドル買いが強まる中、ユーロドルは戻り売りが強まる一方、ドル円は買い戻しが強まっている。ただ、きょうのユーロ円はユーロドルの動きに追随しており、ロンドン時間に145円付近まで上昇後にNY時間に入って143円台に伸び悩む展開を見せている。ユーロ円は21日線の下での推移が続いており、上昇トレンドは残しているものの、次第に上値が重くなってきている雰囲気も強まっている。
一部からは、来年第1四半期のユーロ債利回りについて、選択的に弱気との見方が出ている。ECBは引き締めペースを落とすと思われるが、インフレ、特にコアインフレがピークに達したのか、それとも頂点に接近しているのかがなお不透明で、ターミナルレート(最終着地点)にはなお不確実性が残っているという。
特に欧州債利回りは、来年第1四半期に過去最高の国債供給量が予定されており、利回りは引き続き上振れ圧力にさらされるとしている。この大量供給により、欧州債利回りは新サイクルの高値を更新する可能性もあるとしている。
EUR/JPY 143.98 USD/JPY 138.97 EUR/USD 1.0361
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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