【これからの見通し】きょうは米生産者物価指数の発表、2番煎じの感あるも
【これからの見通し】きょうは米生産者物価指数の発表、2番煎じの感あるも
今日は10月米生産者物価指数(PPI)が発表される。先週の米消費者物価指数(CPI)の伸び鈍化を受けた急激なドル売りはまだ記憶に新しい。昨日はウォラー理事が「CPIはひとつのデータに過ぎない、インフレ率が低下している強い証拠を確認する必要がある」と市場の過剰反応を戒めていた。ただ、CPI鈍化の影響は引き続き残っており、12月FOMC会合での50bp利上げ観測は、発表前の約5割から足元では約8割に上昇している。ほぼコンセンサスとなっている状況だ。
きょうのPPIについて、市場は前年比+8.3%と前回の+8.5%からの鈍化を想定している。コア前年比については+7.2%と前回並みの伸びが予想されている。より注目度が高いCPIの後の指標とあって2番煎じの感は否めない。ただ、市場予想からの乖離が大きくなる場合は、素直にドル相場が反応するだろう。12月FOMC会合に関する思惑の変化などもチエックしておきたい。同時刻には11月ニューヨーク連銀製造業景気指数も発表される。市場予想は-6.0程度となっており、前回の-9.1からは改善する見込み。発表は日本時間午後10時30分の予定。
この後の海外市場で発表される経済指標は、上記米指標のほかにはフランス失業率(第3四半期)、ドイツZEW景況感指数(11月)、ユーロ圏貿易収支(9月)、ユーロ圏実質GDP改定値(第3四半期)、英ILO雇用統計(7-9月)など。
発言イベント関連では、ビルロワドガロー仏中銀総裁が東京で公演を行うほかは米金融当局者の予定が多い。ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、クックFRB理事などの講演イベント参加、バーFRB副議長の議会証言などが予定されている。エルダーソンECB理事が講演を行う。トランプ前米大統領が重大発表を行う。大統領選再出馬と目されているようだ。G20首脳会議が16日まで開催される。ウォルマート、ホームデポなど米小売大手の決算発表が注目されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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