英中銀委員が大幅利上げ示唆ならポンドは反転の可能性も指摘される=NY為替
きょうの市場はリスク回避の雰囲気が広がっており、株・原油とも急落する中、為替市場ではリスク回避のドル買いが強まっている。その中でポンドドルは売りを強めており、1.19ドル台前半まで急落。心理的節目の1.20ドルを完全にブレイクし、年初来安値を更新。2020年3月以来の安値水準に下落している。
ただ、英中銀の利上げについては市場の見方が分かれている。英インフレは秋にも2桁まで急上昇するとの見方の一方で、リセッション(景気後退)およびアイルランド議定書などEUとの貿易摩擦など英経済の課題は多い。そのような中で英中銀は8月で利上げを一旦中止するとの見方がある一方で、インフレ懸念から利上げを継続し、大幅利上げの可能性も指摘されている。
今週は英中銀委員の講演が多数予定されており、積極利上げの可能性を示唆した場合、ポンドは買い戻されるとの見方も出ている。委員が次回8月の金融政策委員会(MPC)で0.50%ポイントの利上げに踏み切ることを示唆すれば、ポンドにとってプラスとなり、リバウンドの引き金となるかもしれないという。
なお、きょうはベイリー総裁の発言が伝わっていたが、それには特に反応はなく、このあとテンレイロ委員、明日はカンリフ副総裁とピル・チーフエコノミスト、そして、木曜日にはマン委員が発言を予定している。
GBP/USD 1.1903 GBP/JPY 161.79 EUR/GBP 0.8603
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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