午前中はしっかりも、午後に入ってリスク警戒の動きが一気に広がる=東京為替概況
午前中はしっかりも、午後に入ってリスク警戒の動きが一気に広がる=東京為替概況
30日の東京市場でドル円は午前中にしっかりの動きを見せたが、午後に入って一気に売りが出る場面が見られた。南アでの感染者の症状が比較的軽いとの報道や、ビオンテックが調整されたワクチン開発に着手との報道がドル円の買い戻しを誘い、午前中に113円89銭まで。海外市場で付けた113円96銭には届かずもしっかりの展開となった。その後は少し値を戻して113円60銭前後でもみ合っていたが、午後に入って一気に円高が進む場面が見られた。
モデルナ<MRNA>のバンセルCEOの発言として英紙FTが、オミクロン株について、従来株に比べてワクチンの効果が弱い可能性が高いとの見通しを示し、オミクロンに特化したワクチンをまとまった規模で製造するまでには数か月かかるという見通しを示したことが警戒感を誘った。朝方一時28700台を付け、後場に入って少し売られるも28400前後のプラス圏推移を見せていた日経平均が一気にマイナス圏に沈み、28000割れを付けるなど、高値から700円以上下げる動きを見せており、リスク警戒の流れが意識されている。香港ハンセン指数なども大きく下げており、世界的にリスク警戒の流れに。
128円台半ばを回復していたユーロ円が128円割れを付ける動きに。ドル円だけでなくその他通貨でもドル安の流れが見られ、ユーロドルが1.1310台を付けるなどの動きも見られた。
午前中1.52%台を付けていた米10年債利回りは、リスク警戒での米国債の買いに、1.45%台まで低下している。
minkabuPRESS編集部山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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