一時113円05銭前後まで、リスク警戒の動きが続く=NY為替概況
きょうのNY為替市場はリスク警戒の動きが強い展開となった。南アで検出された感染力が強いとされる変異株について、WHOが「懸念される変異株(VOC)」に指定。欧州などで現在も深刻な感染拡大を招いているデルタ株に次ぐ指定(オミクロンと命名)に、市場の警戒感が一気に広がった。
東京市場朝の115円30銭台から大きく下げたドル円は、ロンドン市場で一時113円台後半に下落。NY市場に入っても114円台に戻す場面が見られるなど、一方向の動きにはならずも、NY昼頃にかけてドル売りが強まり113円05銭前後まで値を落とした。
その後も何度か113円05銭前後を付けるなど軟調地合い。113円台は維持したものの、戻りの鈍さが印象的に。
東京市場朝方に1.1200台を付けていたユーロドルが1.13台に乗せるなど、ドル全面安の流れに。NY市場昼前に1.1321前後を付けた後、1.1290前後まで値を落とす場面が見られたが、その後1.1330台を付けるなど、ユーロ買いドル売りの動きが優勢に。
ユーロ円は一時127円80銭前後まで値を落とすも、NY夕方にかけてのユーロの買いに128円台前半を回復。
ポンドドルはロンドン市場で一時1.3280割れを付けるも、その後はポンド高ドル安。当初はリスク警戒のドル買いが入っていたが、米債利回りの低下(安全資産である米国債の買い)が見られ、ドル全面安となる中で下値が支えられた。
その他目立った動きとしては、政策金利を今後も引き下げる姿勢を示したトルコのエルドアン大統領発言を受けたリラ売り。ドルリラはロンドン市場で12.00前後での推移。発言前は少し上昇して12.10前後で同発言が報じられ12.60台まで急騰する場面が見られた。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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