【これからの見通し】米感謝祭ウィーク始まる、FRB人事と欧州ロックダウンに注目
【これからの見通し】米感謝祭ウィーク始まる、FRB人事と欧州ロックダウンに注目
今週25日は米国が感謝祭となる。26日はブラックフライデー。感謝祭の時期は年末商戦がスタートすることで、米消費活動が活発になることが知られている。感謝祭の週は比較的明るいイメージが広がる印象がある。
その一方で、欧州ではきょうからオーストリア全土でロックダウン措置が開始する。10日間の予定だが、最大20日間に延長される可能性があるという。ドイツでの感染拡大も深刻化しており、先週末には独保健相が第4波はまだピークに達していない、と警戒感を強めていた。部分的にせよ、ドイツもロックダウン措置が導入される可能性があり、経済活動の停滞が懸念されている。
また、米FRB議長人事も今週が大詰めだ。感謝祭までには新議長が指名される見込みとなっている。パウエル議長の続投か、ブレイナード理事の就任か、一騎討ちの状況になっている。賭け会社のオッズでは、約6対4でパウエル議長続投が見込まれている。市場でもパウエル議長続投がやや優勢のようだが、まだ何とも言えない状況となっている。発表後の初期反応としては、ブレイナード氏の場合はハト派色が強まるとの読みでドル売りに、パウエル氏続投の場合は、ややドル買いの反応薄と想定されそうだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、香港消費者物価指数(10月)、米中古住宅販売件数(10月)、ユーロ圏消費者信頼感・速報値(11月)など。10月米中古住宅販売件数は年率換算618万件と予想されており、前回9月の629万件から減少する見込み。住宅関連の参考指標としては、週次のMBA住宅ローン申請指数があるが、週ごとに増減を繰り返しており、ローン金利上昇の影響はまだ顕在化していないようだ。
発言イベント関連では、ホルツマン・オーストリア中銀総裁、カジミール・スロバキア中銀総裁、デギンドスECB副総裁、デコス・スペイン中銀総裁などの講演や会議出席が予定されている。米国では、2年債入札(580億ドル)と5年債入札(590億ドル)が実施される。米主要企業決算発表は、ズームビデオなど。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。