ECBの資産購入縮小開始がバイトマン総裁の最後の仕事に=NY為替
きょうも為替市場はドルの戻り売りが優勢となる中、ユーロドルはリバウンドの動きを続けている。1.16ドル台半ばに上昇しているが、目先は前日高値1.1670ドル近辺が上値メドとして意識される。きょうの上げで日足のローソク足は21日線の上に完全に出ており、このまま買戻しの流れが持続できるか注目される。ただ、FRBや英中銀と比べてECBは緩和策解除に慎重とみられている中、リバウンド相場は長続きしないとの見方も根強いようだ。
本日ドイツ連銀のバイトマン総裁が12月31日付で辞任すると発表した。個人的な理由としている。バイトマン総裁はECB理事の中でもタカ派の急先鋒でECBの緩和策に批判的だった1人。ECBのタカ派陣営にとっては重要な声を失うことになる。辞任はインフレ圧力の高まりが夏よりもバランスの取れた評価になりそうな時期でもある。
高インフレ見通し、集団免疫、そして、パンデミック前の水準を回復しつつある経済は各国の中銀に刺激策解除の強い議論を生み出している。恐らく12月の理事会で決定されるであろう資産購入縮小開始は同総裁の最後の仕事になりそうだ。もっとも、後継の総裁の名前はまだ出てきていないが、ドイツ連銀は伝統的にタカ派色の強い総裁が多い。
EUR/USD 1.1646 EUR/JPY 133.11 EUR/GBP 0.8432
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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