米大手銀のファンドマネジャー調査 債券を過去最低に減らす一方、米国株を積み増し
米大手銀が実施した10月のファンドマネジャー調査によると、債券の保有を過去最低に減らす一方、米国株を積み増していることが明らかとなった。14日までの1週間に実施された調査によると、世界の成長見通しは20年4月以降で初めてネガティブとなった半面、インフレ加速を背景とした金利上昇見通しから債券への配分は過去最低となった。米国株へのエクスポージャーは20年11月以来の高水準となった。株式全体への配分は引き続き非常に高い状態。成長への楽観の度合いと株式への配分との断絶が広がっていると指摘した。
ただ、ヘッジファンドは今月、株式へのエクスポージャーをネットで26%と9月の41%からは減らしている。また、債券を減らしたことで現金への配分が20年7月以来の高水準となった。インフレについては58%が一時的とし、38%は永続的だとみている。また、イールドカーブのスティープ化を予想する割合は19年6月以降で最低の23%に急減した。
FRBが11月に資産購入ペース縮小を発表するとの見通しから、ボラティリティー指数VIXの上昇とドル高、信用スプレッド拡大を予想。最も注目している取引はIT・ハイテク株のロング。次いで環境・社会・ガバナンス(ESG)のロング、中国のショート、ビットコインのロングとなっている。なお、日本株へのエクスポージャーはネットで7%のオーバーウエ-ト。オーバーウエートは5月以来。
執筆者 : MINKABU PRESS
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