【これからの見通し】止まらぬ円売りの動き、週末調整をこなすか注目
【これからの見通し】止まらぬ円売りの動き、週末調整をこなすか注目
ドル円は東京午後に114円台に乗せてきている。クロス円も全面高となっており、円売りの動きが止まらない状況になっている。
今週は米消費者物価指数や生産者物価指数が引き続き高水準となり、市場ではインフレの長期化が警戒されている。しかし、株式市場は週後半にかけて再び騰勢を取り戻した。
米金融当局は11月からのテーパリング開始を示唆しているが、その他主要国の中銀は今後の成長鈍化を警戒してやや慎重な姿勢をみせつつあるようだ。金融緩和姿勢の継続を期待した動きとなっているのかもしれない。
ドル円は日米金利差拡大見通しによるドル買いと、日銀の緩和継続姿勢による円売りの両面から上昇しやすくなっているようだ。
この後の海外市場では、週末を控えていることから、短期ポジション調整が入りやすい。目先のストップ注文などをこなしたあとに、どのような水準で週末を迎えるのか。ドル円相場を中心にウォッチしたいところだ。
経済指標の発表予定は、ユーロ圏貿易収支(8月)、米小売売上高(9月)、米輸入物価指数(9月)、米ニューヨーク連銀製造業景気指数(10月)、米ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値(10月)、米企業在庫(8月)、カナダ卸売売上高(8月)など。注目度の高い米小売売上高は、前月比-0.2%、輸送機器を除く前月比+0.5%と予想されている。いずれも前回からの伸び鈍化が見込まれている。
発言イベント関連では、ブラード・セントルイス連銀総裁とウィリアムズNY連銀総裁が金融政策についての討論会に参加する。米主要企業決算発表は、ゴールドマンサックスが注目されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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