対円や対欧州通貨でドル高が一服、米ＣＰＩを前に調整売り＝東京為替前場概況

　東京外為市場、対円や対欧州通貨を中心にドル高が一服。ドル円は１１３．３５円付近まで軟化し、ユーロドルは１．１５５６ドル付近まで、ポンドドルは１．３６１８ドル付近までじり高となっている。米国債利回りの上昇一服を背景に、調整売りに押されているもよう。また、インフレに注目が集まる中、米国の消費者物価指数（ＣＰＩ）の発表や米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）議事録公表を今夜に控えたポジション調整も出ているようだ。

　豪ドル／ドルは０．７３３０ドル付近、豪ドル円は８３．１２円付近まで一時下落し、戻りの鈍さもみられている。午前８時３０分に発表されたウエストパック消費者信頼感指数が前回値から一転、マイナスとなったため、豪ドル売りに反応している。１２日にナショナル・オーストラリア（ＮＡＢ）銀行が発表した景況感指数に続き、連日で弱い景況感を示すデータが出ており、新型コロナウイルス感染拡大の影響が嫌気されている。

　ドルカナダは１．２４５７カナダドル付近まで軟化。このところの原油高を背景にした産油国通貨買いや足もとのドル安に加え、米国が１１月にもワクチン接種を受けた旅行者向けにカナダとの国境を再開すると伝えられており、材料視するムードもあるもよう。両国間は２０２０年３月２１日から、不要不急の旅行が禁止されていた。

　日経平均株価は続落。前日比２００円超の下落から１００円超の上昇へと切り返し、再びマイナス圏に沈む荒い値動きとなっている。前引けでは前営業日比６１．６２円安の２万８１６８．９９円となった。

　午前１１時３０分現在では、ドル円は１ドル＝１１３．３９円、ユーロドルは１ユーロ＝１．１５５５ドル、ユーロ円は１ユーロ＝１３１．０２円、ポンド円は１ポンド＝１５４．３９円、豪ドル円は１豪ドル＝８３．２６円、ＮＺドル円は１ＮＺドル＝７８．７０円、スイス円は１スイスフラン＝１２２．０６円、カナダ円は１カナダドル＝９１．０１円付近で推移している。

MINKABU PRESS