信号連立ならユーロは僅かに上昇との指摘も=NY為替
NY時間に入ってユーロドルは1.17ドルちょうど付近で推移している。ロンドン時間から売りが優勢となり、一時1.16ドル台に下落する場面もみられた。1.16ドル台に入ると押し目買いも出るようだが、上値が重い雰囲気が続いている。
26日にドイツ総選挙が実施され、社会民主党(SPD)が第1党となった。引退するメルケル首相が所属するキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は第2党に転落。ただ、予想通りの混戦となり、SPDは過半数を獲得できずに連立を模索することになる。連立協議にはかなり時間がかかりそうで、情勢次第ではユーロのボラティリティが高まる可能性を警戒しているとの声も聞かれる。
一方、市場からは、SPDが3位の緑の党、そして4位の自由民主党と、いわゆる各党のシンボルカラーにちなんだ「信号連立」を形成した場合、ユーロは僅かに上昇する可能性があるとの指摘も聞かれる。信号連立であれば、財政再建のペースが緩み、ECBは緩和策をより長く維持することを求められる可能性があるという。教科書的にはユーロ安のシナリオだが、逆に景気刺激策の長期化および、インフレ期待の高まりによるユーロ高を見込んでいるようだ。
EUR/USD 1.1704 EUR/JPY 129.73 EUR/GBP 0.8529
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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