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為替相場まとめ9月20日から9月24日の週

為替 

 20日からの週は、リスク動向をめぐって神経質な相場展開となった。中国不動産大手の中国恒大の債務・経営問題がクローズアップされた。ポイントとなる23日の人民元建て社債利払いが実施されることとなり、市場はひとまず安堵感を広げた。週前半に下落が続いた株式市場は一気に上向きに転じている。また、米FOMC会合を無難に通過できたこともリスク選好の動きにつながった。今回はテーパリング開始が見送られたが、次回11月会合での開始が示唆された。利上げ開始見通しについてはこれまでの23年から22年中へと前倒しされ、米経済回復が印象付けられた。中国恒大については世界的な波及は無いとの見方がパウエル議長から示された。英中銀も政策金利および資産購入枠を据え置いた。ただ、英国債の購入枠についての据え置きは7対2と意見が分かれた。反対派は購入枠の減額を主張しており、前回の1名から増えた。金融市場での利上げ見通しが前倒しされている。日銀とスイス中銀が緩和継続姿勢に変化がみられなかったこととは対照的だった。また、その他中銀の動きもみられた。ノルウェー中銀がG10としてはパンデミック初の利上げを発表、次回会合での追加利上げも示唆した。一方、トルコ中銀は予想外の利下げを発表し、リラが対ドルでの最安値を更新した。ドル円は109円手前から110円台後半へ、ユーロ円は128円台割れから129円台後半へ、ポンド円は149円台割れから151円台後半へと上昇。ユーロドルは1.17を挟んで下に往って来い。ポンドドルは1.36近辺でサポートされると1.37台半ばまで上昇。


(20日)
 東京市場は敬老の日の祝日のため休場。

 ロンドン市場は、円買いの動き。週明けのアジア市場で香港ハンセン指数が一時4%超安となる動きを受け、欧州株や米株先物・時間外取引も大幅安に。不動産会社の中国恒大の債務問題が先週から引き続き懸念材料。週央の米FOMCや英MPCを控えて、市場に調整圧力が働きやすい面もあるようだ。欧州株は主要指数が2%超安、ダウ平均先物は一時500ドル超安となっている。ドル円は週明け取引開始時は110円付近だったが、売りに押され続けており、ロンドン市場では109.50近辺まで下押しされた。クロス円も軟調。ユーロ円は128円台後半から前半へ、ポンド円は150円台後半から一時150円台割れitabaへと下落。ユーロドルは先週来の下落の流れが継続し、一時1.1700レベルと1か月ぶりの安値水準をつけた。ポンドドルは序盤に1.3662レベルまで一段安も、その後は下げ一服。ただ、1.37台には戻し切れていない。英住宅価格やドイツ生産者物価指数の上昇など経済統計結果には目立った反応はなかった。

 NY市場では、リスク回避ムードが広がった。中国経済への不安感から米株式市場でダウ平均が一時900ドル超下落。ドル円は一時109.30付近まで下落した。リスク回避のドル買いが優勢となったものの、それ以上に円高が強まった格好。今週はFOMCが予定されていることも調整の動きを誘発したもよう。市場では、今回は資産購入ペース縮小開始を議論はするものの、アナウンスはないとの見方が多いようだ。ただ、フォワードガイダンスは修正され、11月か12月のアナウンスを示唆するとの見方も出ている。市場では11月発表、12月開始のシナリオが有力視されている。ユーロドルは一時1.17ちょうど付近まで下落。ポンドドルは1.3640付近までの下落。ドル買いに押された。23日に英中銀金融政策委員会(MPC)が予定されている。先週の英雇用統計や英消費者物価指数(CPI)は強い内容となったものの、据え置きの声が多いようだ。小売売上高やその他の指標には弱い内容も出ている。

(21日)
 東京市場は、ドル円がやや買い戻された。109円台前半から109.60台を付ける動き。中国の不動産大手恒大集団の債務問題懸念などを受けて、ドル円は週明けの市場で110円台から109.30台まで値を落としたが、東京市場では下げ一服。日経平均が大きく値を落としたが、昨日のNY市場での株安などを受けて、日経平均の下げは織り込み済みとなっていたようだ。ユーロドルは1.17台前半での揉み合い。カナダでは20日の総選挙の開票が行われた。トルドー首相率いる与党自由党が第1党を確保したとの報道でカナダ買いに。ドルカナダは1.28台前半から1.2750台へとドル売り・カナダ買いが進行した。

 ロンドン市場では、ドル円が振幅。序盤は東京市場からのドル高・円安の流れが継続。欧州株が堅調に取引を開始し、前日に下落した米株先物・時間外取引も買い戻されたことに反応した。東京午後の高値を超えて109.70台まで買われた。ユーロドルは1.1720割れへと下落、ドルはほぼ全面高となった。しかし、ドル買い一巡後は売りに転じる。米10年債利回りが1.34%台まで上昇したあと、1.32%台へと低下。米株先物の上昇も一服。ドル円は再び109.30台へと反落。ユーロドルは上値追いに転じた。ドルカナダはロンドン朝方に1.2742近辺まで下落したあと、1.2760近辺へと反発する往来相場に。スウェーデン中銀は予想通り政策金利を据え置いた。声明では従来通り予想できる先までは緩和策を続ける姿勢を維持した。想定内の結果にクローナは落ち着いた動きに。

 NY市場では、ドル円が戻り売りに押された。前日はリスク回避の動きが強まりドル円は売り優勢となったが、きょうは買戻しもみられていた。しかし、反発して始まった米株式市場や原油相場が次第に伸び悩む動きを見せ、一時下げに転じたことから、リスク回避ムードが再燃。ドル円は109.20近辺まで下押しされた。中国不動産大手の恒大集団の信用問題が市場に警戒感広めている。NY時間の朝方には、少なくとも銀行2行に対する20日期限の支払いは実施していないと伝わっていた。23日以降には同社が発行した社債の利払いが相次ぎ到来する。市場ではデフォルトへの懸念を強めている状況。ユーロドルは朝方に1.1750近辺まで上昇したが、その後は1.1710台まで反落した。ただ、1.17台割れには至らず。ポンドドルもロンドン時間には1.36台後半まで上昇したが、NY時間に入ると売りに押されて1.3640台まで下落した。ジョンソン政権は秋には財政刺激策の縮小を発表する可能性が高いと見られている。

(22日)
 東京市場では、ドル円が反発した。前日海外市場では中国の不動産大手恒大集団の債務問題への懸念が広がる中、ドル円は109.10台へ下落。東京朝はその流れを引き継いで安値を更新し109.12レベルを付けた。しかし、中国恒大が、懸念されていた23日の利払いについて、人民元建ての2億3200万元(約39億円)を実施すると発表。リスク警戒の動きが後退し、ドル円は109.40台まで買われた。午後も買いが継続し、109.50超えへと一段高となった。ドル建て利払いについての言及がなく、警戒感が残るものの、過熱した警戒感に調整が入った格好。クロス円でも円安が進行。ユーロ円は128円割れから128.40台へ、豪ドル円は78.80台の安値から79円台半ば超えへと上昇。ユーロドルは1.1720台を中心とした揉み合い。

 ロンドン市場は、円売りが先行も値動きは限定的。市場にリスク警戒の動きをもたらしてきた中国不動産大手「中国恒大」をめぐる債務懸念がやや後退したことを受けて、欧州株や米株先物が堅調に推移。NY原油先物も71ドル台後半と堅調。ロンドン朝方から序盤にかけて、円売りが優勢となった。しかし、このあとのNY時間午後の米FOMC会合の結果発表を控えて、円売りの動きは鈍っている。ドル円は109.60レベルまで高値を伸ばしたあとは、109.40付近まで一時反落。その後は109円台半ばに。ユーロ円は128円台前半から一時128.57レベルに高値を伸ばした。一方、ポンド円は149.60付近から上値が重くなり、一時149.20近辺まで下押しされた。ただ、東京市場からのレンジ内に収まっており、方向性は示されていない。ユーロドルは1.17台前半で小高く推移。一方、ポンドドルは1.36台後半から前半へと上値重く推移。ユーロポンドが上昇しており、あすの英金融政策委員会(MPC)の結果発表を控えてポンド売りが優勢だった。

 NY市場は、米FOMCを受けてドル買いの動き。声明では資産購入ペース縮小が近く正当化する可能性に言及したほか、注目の利上げ開始については、FOMCメンバーの金利見通し(ドット・プロット)では22年の利上げ開始が18人中9人に増えた。当初は想定内としてドル売りの反応がみられた。しかし、その後のパウエル議長会見を受けて、ドル買いが強まった。。議長は資産購入ペース縮小の終了は2022年半ばが適切との見解を示し、11月会合で行動する可能性も示唆。予想よりもややタカ派の印象もあり、ドル円は109円台後半へと上昇。ユーロドルは1.16台へと下落。ポンドドルも1.36台前半へと下落。なお、パウエル議長は、中国恒大の問題は中国固有の性質が非常に強いとの認識を示した。中国恒大はきょう、23日に予定している社債の利払いを履行すると発表したことで、ひとまず市場には安心感が広がっていた。中国人民銀行が短期資金供給を増やしたことも悲観を後退させた。

(23日)
 東京市場は秋分の日の祝日のため休場。

 ロンドン市場は、神経質な展開。英中銀は政策金利と債券買い入れ枠の据え置きを決定した。政策金利は全会一致だったが、債券買い入れ枠は7対2の票割れ。ラムスデン委員とサンダース委員が8400億ポンドへの減額を主張した。これを受けてポンド買いの反応が広がっている。また、この日は中国恒大に関する報道で相場が振幅した。「中国当局が中国恒大にドル建て債券で目先のデフォルト回避を指示」との報道でリスク選好に。一方で、「中国当局が中国恒大の破綻に備えるよう地方政府に指示」との報道にリスク回避の反応がみられた。ドル円は110.00レベルまで買われたあと、一時109.70台まで反落と振幅。ユーロ円は129円台乗せまで買われたあと、128.50台まで反落。ポンドは堅調。リスク選好の流れで買われたあと、英中銀発表でさらに上伸。ポンドドルは1.3709レベル、ポンド円は150.63レベルに高値を伸ばした。対ユーロでもポンド買いが優勢。この日発表されたドイツやユーロ圏の9月PMI速報値が予想以上に低下したことがユーロ相場の上値を抑える面もあったようだ。また、トルコ中銀が予想外の利下げを発表し、リラは対ドルで最安値を更新している。ノルウェー中銀はG10としては初のパンデミック後の利上げを発表。次回12月の追加利上げも示唆しており、クローネが買われている。

 NY市場では、ドル円が110円台を回復した。前日は109円台前半まで下落していたものの、リスク回避の動きが一服する中で米FOMCを受けて買い戻しが強まった。きょうの上昇は前日のFOMCを受けたドル買いというよりも、中国への不安感が一服していることが背景。ただ、ドル建て債を保有している債権者は期日のクーポン支払いをまだ受けていないとのニュースも流れ、中国当局が地方政府に対して恒大集団の破綻の可能性に備えるよう指示したとの報道も伝わっていた。不安感は依然として燻るものの、米株式市場も大幅に続伸して始まっており、ドル円をサポートしたようだ。ユーロドルは前日のFOMCを受けて1.16台に下落していたが、きょうは1.17台半ばまで買い戻された。ポンドドルも1.37台半ばまで買い戻された。この日の英中銀金融政策委員会(MPC)が、タカ派色が強かったことがポンドをサポートしている。英中銀は大方の予想通りに政策を据え置いたものの、量的緩和(QE)に関して政策委員のうち2名が現状維持に反対した。前回から1名増えている。英中銀は声明で、8月時点からの一部の展開が、引き締めの根拠を強めたようだとの認識を示した。市場は利上げ時期の予想を前倒しさせている。

(24日)
 東京市場は、ドル円がじり高。リスク警戒感が後退するなかで、ドル円は110円台前半で110.40台へと水準を上げている。110円台半ばを視野に入れる動き。。直近市場の最大のリスク懸念材料となっている中国の不動産大手恒大集団の債務問題について、昨日、中国当局がドル建て債の目先のデフォルト回避を指示したと報じられたことが、リスク警戒感の後退につながり、株が朝から大きく上昇。日経平均は600円超高で取引を終えた。円売りが優勢となり、クロス円が上昇。ユーロ円は129.70近辺、ポンド円は151.70近辺へと高値を伸ばした。ただ、いずれも前日海外市場の上昇ほどの勢いはみられていない。

 ロンドン市場は、円売りが一服している。ロンドン朝方まではリスク選好の流れが続き、円が売られた。しかし、欧州株や米株先物が軟調な動きとなったことで、円高方向へとやや調整が入っている。9月独Ifo景況感指数が予想以上に低下、9月英CBI小売指数がピークアウトを示すなど経済統計が不調だったことも重石だった。また、中国恒大に関しては、ひとまず警戒感が後退したものの、ドル建て社債の利払いについて、前向きな情報は得られず不透明感があることも事実。また、中国金融当局が仮想通貨(暗号資産)取引を違法とし、マイニングなどを取り締まるとしたことでビットコインなどが急落。市場全般に調整ムードを広げた面も指摘される。ドル円110円台半ば、ユーロ円は129円台後半から半ば、ポンド円は151円台後半から前半へとやや押し戻されている。ユーロドルは1.17台前半、ポンドドルは1.37台割れと上値重く推移。

 NY市場でドル円は8月高値の110.80近辺まで上げ幅を広げた。きょうはドル買いがドル円をサポートした。中国の恒大集団の問題がひとまず一服し、市場も落ち着く中、改めて今週のFOMCを見直す動きがドル円をサポートしているものと思われる。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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