ラガルド総裁のコミュニケーションに評価の声も=NY為替
きょうの為替市場はドル買いが優勢となる中で、ユーロドルは売りが加速している。朝方発表の米小売売上高が予想外の増加となったことでドル買いが更に加速し、ユーロドルは1.17ドル台半ばまで下落している。きょうの下げで1.1780ドル付近に来ている21日線をブレイクしており、下放れの展開が見られている。早期に1.18ドル台に戻せるか注目される展開となっている。
やはりユーロの上値は重い印象。先日のECB理事会でパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の下での債券購入の縮小はアナウンスしたものの、同時に慎重姿勢も強調していた。ラガルド総裁は、今回の決定は資産購入ペース縮小とは別物と強調していた。きょうもラガルド総裁の発言が伝わっていたが、ユーロ圏の回復に言及したものの、まだ道半ばとの認識をも示し、財政支援など刺激策の必要性を強調していた。
市場からは、ラガルド総裁はドイツ選挙に先立って、PEPP関するコミュニケーションで優れた仕事したと評価する声も出ている。ドイツの総選挙が9月26日に迫る中で、債券市場の混乱を回避したと述べている。総裁はドイツ総選挙を前に、資産購入の賛否についての議論を避け、周辺国債の利回りを低く保つというECBの現在の目標に首尾よく焦点を合わせたという。
EUR/USD 1.1758 EUR/JPY 128.94 EUR/GBP 0.8541
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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