ドル売りが優勢、欧州株が下押しも ユーロドル1.19台回復=ロンドン為替概況
ドル売りが優勢、欧州株が下押しも ユーロドル1.19台回復=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りが優勢。欧州株や米株先物は軟調で、週末を控えた調整の動きが広がっている。一方で、為替市場ではFOMC後のドル売りが継続。ユーロドルは1.1880近辺から一時1.1909レベルまで上昇。ポンドドルは1.3950割れ水準から1.3983レベルまで買われた。買い一巡後に売り戻しが入る場面があったが、足元では再び買われており、根強いドル売りの動きとなっている。クロス円も連れ高となり、ユーロ円は130.50近辺、ポンド円は153.20近辺に高値を伸ばした。この日発表された一連の欧州主要国の第2四半期GDP速報値は、ドイツが予想ほど伸びなかったほかは、仏伊スペイン、ユーロ圏などが予想以上に回復した。ユーロ圏の消費者物価は前年比+2.2%とECB目標を上回った。失業率は7.7%に低下した。良好な欧州経済指標がユーロ相場を下支えした面もあったようだ。また、英国では7月19日のロックダウン措置の解除後に、コロナ感染拡大ペースが鈍化しており、ポンド買いにつながる面も指摘されている。来週の英金融政策委員会への思惑も交錯しているもよう。ドル円は109.50-60レベルでの揉み合いとなっており、前日の下げは一服。
ドル円は109円台後半での取引。東京朝方に付けた109.36レベルを安値に、その後は買い戻しが入っている。ロンドン早朝に109.63レベルまで買われ、その後は109.50近辺まで下げたが、再び109.65レベルに上昇。欧州株や米株先物は調整売りに押されているが、ドル円は下値がしっかりとした値動きになっている。
ユーロドルは1.19近辺での取引。東京午後の1.1875レベルを安値にその後は買いが優勢になっている。一連の欧州主要国の第2四半期GDP速報値が第1四半期からの回復をみせるなかで、高値を1.1909レベルまで伸ばした。ユーロ圏失業率の低下、消費者物価速報の上昇など強い経済指標が相次いだ。欧州株安を受けて、一時1.1880台まで反落したが、すぐに1.19近辺へと戻している。ユーロ円は堅調。130円台前半で反発の動きとなっており、取引中盤にかけては130.50近辺へと上伸している。
ポンドドルは1.39台後半での取引。東京午後に1.3935レベルまで下押しされたが、その後は買いに転じている。ロンドン序盤には1.3983レベルまで高値を伸ばした。その後も1.39台後半の高値圏を維持ている。ポンド円は152.60台から153円台に乗せると、高値を153.22レベルまで伸ばした。ユーロポンドは売買が交錯するなかで0.8520台へと高値を伸ばしている。ポンド関連の新規材料はでておらず、ユーロに連れ高となる格好。英国ではロックダウン解除後に感染拡大ペースが鈍化している。また、来週の英MPCを控えた思惑で振れやすい面もあったようだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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