米英と中国の緊張がリスク回避のドル買い誘発との声も=NY為替
きょうの為替市場はドル売りが優勢となる中で、ドル円も戻り売りが優勢となっており、110.10円近辺まで一時下落している。本日の21日線が110.40円付近に来ており、それを下回る展開。ただ、上値に慎重な一方で、110円台はしっかりと維持されており、底堅さも堅持している状況。
米英と中国の緊張が高まっており、その懸念がリスク回避のドル買いを誘発する可能性があるとの声も一部から聞かれる。きょうはシャーマン米国務副長官と中国の王毅外相らが天津で会談を行ったが、米中首脳会談の実現の可能性は議題として取り上げられず、具体的な合意は何も得られなかった。また、英政府が国内の将来の全ての電力プロジェクトから中国の国営原子力企業である中国広核集団(CGN)を排除する方向で検討と伝わっている。英中関係の悪化が改めて示された格好。
中国の西側諸国との対立が次第に鮮明になりつつある中で、今後、地政学リスクまたは中国の成長期待後退により、中国経済への信頼感が揺らぐ可能性が指摘されている。明日はIMFが最新の世界経済見通しを公表するが、中国の成長見通しに下方修正があるかどうか注目。
USD/JPY 110.29 EUR/JPY 130.27
GBP/JPY 152.46 AUD/JPY 81.46
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。