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【来週の注目材料】慎重姿勢を維持か~米FOMC

為替 

 27日、28日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。前回6月のFOMCでは、3か月に一度示される参加メンバー全員の政策金利見通しを示したドットプロットにおいて、2023年末までに2回の利上げが見通しの中央値となり、また、2022年中の利上げを見込むメンバーが増えるなど、今後の金利上昇に向けて前向きな姿勢が見られました。また、前回FOMC後に地区連銀総裁を中心に複数のメンバーから2022年中の利上げに前向きな姿勢が示されるなど、タカ派シフトが目立っていました。市場はこうした動きを受けて、利上げの前に必要となる量的緩和の縮小、いわゆるテーパリングが早期に行われるという期待を強めました。

しかし、今月14日、15日のパウエルFRB議長による議会証言において、議長は従来からの慎重姿勢を維持しました。FOMCは多数決による合議制とはいえ、過去の歴史の中で議長提案が一度も否決されていないこともあり、市場の早期テーパリング開始期待が少し後退。一時は来月下旬にあるジャクソンホール会議においてパウエル議長がテーパリングの開始を示唆し、9月のFOMCで正式に決定。11月ぐらいから実際のテーパリング開始といったタイミングが期待されていました。ただ、議会証言を受けて少し期待が後ろずれしており、9月か11月のFOMCでの開始示唆、12月のFOMCで決定し、年明けからのスタートといったあたりが期待されているようです。

ただ、物価の上昇傾向が根強い中、利上げに向けた動きはまだ先でも、テーパリング自体は早めに始めてくるのではとの期待もあり、FOMCの判断が注目されるところとなっています。今回のFOMCは各メンバーの経済成長見通しや物価見通しなどを示すSEP(ドットプロットもこの中の一部)が示される回には当たっていませんが、声明や会合後の議長の会見などで状況を確認したいという市場の意識は強まっています。

議長は慎重姿勢を示した議会証言の中で、テーパリングについては変更を開始できるだけの「一段と顕著な進展」はまだ先であるという姿勢を示しました。これにより緩和縮小はまだ先という印象を市場に与えました。ただ、一方で新たな討議を数週間中に開始と、今回のFOMCでの議論の深化に言及。テーパリング開始の時期とペースについて議論を深めることが見込まれています。

時期の見込みなどを伴う具体的な提示は期待薄ですが、議論の展開を受けて、今後に向けてより前向きな姿勢が示される可能性があるだけに注意したいところです。

ただ、ここにきて懸念材料も出てきています。デルタ変異株による感染拡大です。世界で最も感染者数・感染による死亡者数の多い米国。1月初めごろは1日当たりの新規感染者数が30万人を超える日があり、7日間平均でも25万人を超える状況も見られました。もっとも、先進国の中でも先行したワクチン接種の進展もあり、先月に入って1日当たりの感染者数が1万人を割り込む日が見られ、7日間平均でも1.1万人台になるなど、感染拡大をかなり抑えることが出来ていました。しかし、こうした状況を受けての行動制限の緩和と、デルタ変異株による感染拡大が合わさり、ここにきて1日当たりの感染者数が6万人を超え、7日間平均でも4.5万人超えと、7日間平均で見て先月のもっとも少ない時期の約4倍という厳しい状況が見られます。

こうした感染の再流行は米国の景気回復にとってかなりの悪材料となるだけに、声明や議長会見でどのような対応が示されるのかも注目材料です。テーパリングについて、早期の開始に向けた姿勢どころか、開始を遅らせるようなニュアンスが示される可能性も否定出来ない状況だけに、注目が集まるところです。議長会見などで慎重姿勢が一層強調され、市場のテーパリング期待がもう一段後退するようだと、ドル売りが一気に強まる可能性があります。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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