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とれんど捕物帳 実は景気拡大期か! 来週はFOMC 

為替 

 今週の市場は週初こそ先週の流れを引き継いでリスク回避の雰囲気が強まった。一応の説明では、デルタ株により感染が再拡大しており、景気が想定通りに回復しないリスクを市場は警戒し始めたとなっている。株安、原油安、そして、特に米国債利回りの急低下がドル円を圧迫した。市場も現在の水準が適正なのか、迷いが強まったのかもしれない。しかし、一旦売りが収まると、今度は買い戻しが強まり、元の位置に戻そうという動きが週後半にかけて出ている。結局、俯瞰で見れば、夏休みシーズンに向けた、単なるポジション調整のようにも見えた1週間となった。

 今後どうなるか来週以降の動きが注目されるところではあるが、今週、全米経済研究所(NBER)が景気循環の判定を発表し、パンデミックによって引き起こされた米経済のリセッション(景気後退)は2020年4月に終了していたとの判定を下した。期間はたったの2カ月間で、過去最短のリセッションだという。NBERは、雇用と生産に関する主要指標は全て、2020年4月が底だということを明確に示していると説明した。これまでの最短のリセッションは1980年の6カ月間だった。だいぶ前にも述べたが、要は「超高速!景気後退」だったということであろう。その分、落ち込みも激しかったが。

 これは何よりも、各国政府および中央銀行の対応が、今回については素晴らしかったということに尽きる。特に中央銀行については、これまでの日本のバブル崩壊、リーマンショック、欧州債務危機といった過去30年に及ぶ経験に基づく集大成をパンデミックに投入したと思われる。

 ということは、実は現在は、景気サイクル的には拡大期にあるということであろう。これまでの経験則から、あくまで数字上だが、景気後退期は平均で1年から1年半といったところだ。それに対して、景気拡大期は後退期に比べて格段に長い。前回はリーマンショックからパンデミックまで10年以上に及んだ。2020年4月を底とすれば、現在はまだ1年余りということになる。デルタ株の感染再拡大でまだまだ公衆衛生的に社会は不安定ではあるが、ベースのところは、経済は拡大期にあるということのなかもしれない。今週の相場展開はそれを暗に示していたのかもしれない。

 さて来週だが、ドル円は心理的節目の110円を一時割り込んでいたが、一時的な動きに留まり、直ぐに水準を回復している。維持できるか注目されるところだ。イベントとしては、経済指標では第2四半期の米GDP速報値やPCEデフレータの発表が注目される。しかし、何と言ってもFOMCが再注目となろう。前回のFOMCでFRBがややタカ派よりにシフトしたことから市場では、夏終盤にもFRBは、年末か来年始め開始の資産購入ペース縮小に言及してくるとの見方が多い。しかし、デルタ株の感染が再拡大している中で、その影響を確認しないまま、さらにタカ派に一歩踏み込んで行くとも考えにくい。恐らく中立的なスタンス維持を強調してくるものと想定している。場合によっては、今回のFOMCは無難な通過に終わる可能性も留意したいところではある。

 ドル円の想定レンジだが109.50円~111.50円を想定。ただ、スタンスは「やや強気」を維持したい。

()は前週
◆ドル円(USD/JPY) 
中期 上から中立へトレンド変化
短期 ↓↓(↓)

◆ユーロ円(EUR/JPY)
中期 下げトレンド継続
短期 ↓↓↓(↓↓↓)

◆ポンド円(GBP/JPY)
中期 下げトレンド継続
短期 ↓↓↓(↓↓↓)

◆豪ドル円(AUD/JPY)
中期 下げトレンド継続
短期 ↓↓↓(↓↓↓)

◆ユーロドル(EUR/USD)
中期 下げトレンド継続
短期 ↓↓↓(↓↓↓)

◆ポンドドル(GBP/USD)
中期 下げトレンド継続
短期 ↓↓↓(↓↓↓)

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次回の配信は8月7日(土)の午前を予定しています。
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MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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