ドル高・円安が進行、ドル円は昨年3月以来の111円台へ=ロンドン為替概況
ドル高・円安が進行、ドル円は昨年3月以来の111円台へ=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル高・円安が進行している。ドル円は111.00レベルの壁を突き抜けて111.10レベルまで上伸。昨年3月以来の高値水準となった。クロス円も円安方向に動いている。ユーロ円は132円台後半、ポンド円は155円台乗せ、豪ドル円は84円台乗せ、カナダ円は90円台乗せに。前日の海外市場でパウエル米FRB議長が早期利上げに慎重な姿勢を示したことが株式市場を活気付かせており、今日の時間外取引でも米株先物が上昇している。資源国通貨にとってはNY原油先物が73ドル台に上昇していることも後押しとなった。この日発表された一連のPMI速報値はフランスと英国が伸び悩む一方で、ドイツとユーロ圏は上昇とまちまちだった。デギンドスECB副総裁は、今年下半期の成長が極めて著しいものとなること期待、と述べた。ルノーが2018年以来のサムライ債発行を計画との報道が円売りにつながった面も指摘されたようだ。
ドル円は111円近辺での取引。東京市場からのじり高の動きを受けて、ロンドン序盤から111円台を試す動きとなった。111.00レベルを上抜けると一時111.10レベルまで上伸。2020年3月26日以来の高値水準となった。その後も押し目は浅い。米株先物が時間外取引で堅調に推移しており、原油相場が堅調とリスク選好的な動き。ルノーが2018年以来のサムライ債発行を計画との報道が円売りにつながった面も。
ユーロドルは1.19台前半での取引。前日NY市場で1.1953レベルまで買われたあと、東京市場にかけては売りに押されて1.19台前半でロンドン市場を迎えた。再び買い優勢となるなかで発表された6月仏PMI速報値が下振れしたことを受けて、1.1912レベルまで本日の安値を広げた。しかし、続いて発表された独PMIが強含んだことで再び上昇、本日高値を1.1950レベルに伸ばしている。ただ、前日高値には届かず、高値付近での揉み合いとなっている。ユーロ円は堅調。132円近辺でサポートされるとロンドン時間には買いが強まった。高値を132.70レベルまで伸ばしている。ドル円、クロス円が全般に上昇しており、円売りが優勢。対ポンドでは買い先行も、売り戻されて往って来いに。デギンドスECB副総裁は、今年下半期の成長が極めて著しいものとなること期待、と述べた。ルノーが2018年以来のサムライ債発行を計画との報道が円売りにつながった面も。
ポンドドルは1.39台後半での取引。東京市場で小緩んだあと、ロンドン時間には買いが再開。1.3930付近から1.3988レベルまで買われた。ただ、6月英PMI速報値が伸びを欠いたことで上値は抑えられている。ポンド円はドル円とともに上昇。154円台前半から一時155円台乗せまで買われた。ユーロポンドは下に往って来い。0.8530近辺まで下落したあとは、0.8560近辺へと買い戻されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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