株高でユーロドルも1.19ドル台回復 一方、金融政策の格差から弱気な見方も=NY為替
ユーロドルはNY時間にかけて買い戻しが膨らんでおり、1.19ドル台を回復している。米株市場でダウ平均が大幅に反発しており、先週末の急落を取り戻す中で、市場はリスク回避の動きを一服させている。景気敏感通貨となっているユーロにも買い戻しが膨らんでいるようだ。
ただ、本日は1.18ドル台半ばまで下落したユーロドルだが、軟調な動きを予想する向きも増えており、1.18ドルを割り込む可能性も指摘されている。FRBは先週のFOMCでややタカ派姿勢を打ち出して来ているが、ECBはいまのところその気配が全く見られず、FRBとECBの金融政策スタンスの格差がユーロドルの上値を重くするという。本日はラガルドECB総裁がEU議会で証言を行っているが、「市場金利の引き締めは回復のリスクをもたらす。回復ペースが上昇する中でもECBは引き続き警戒感を維持する必要がある」とのハト派な見解を述べていた。
更に、イタリアのドラギ首相が成長をパンデミック前の水準に戻すためにEU諸国での経済刺激策を求めており、ユーロ圏が依然として追加刺激策を検討している間、FRBが資産購入ペース縮小への期待の拡大はユーロにとって良い前兆ではないという。
EUR/USD 1.1911 EUR/JPY 131.27 EUR/GBP 0.8560
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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