ユーロドルは下げ一服も上値の重さは意識 ECB内で見解が分かれる=NY為替
本日のユーロドルは下げが一服しており、1.21ドル台を回復している。先週末はドル買いが強まり、ユーロドルは1.20ドル台まで一気に下落した。21日線を下放れる動きが見られ、今週の動きが警戒されるが、いまのところ踏ん張っている状況。しかし、買い戻しの機運まではなく、上値の重さは意識される。
ECBは先週の理事会で、成長やインフレ見通しは上方修正したものの、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)での債券購入のペースを維持し、慎重姿勢を強調した。ラガルドECB総裁は終了時期の協議は時期尚早だと言明。ただ、ECB理事内では見解が分かれており。25名の理事のうち3名が、慎重姿勢の強調に反対していたとも伝わっている。その後の理事のインタビューなどを参照すると、反対した3名の理事は北欧のバイトマン独連銀総裁、クノット・オランダ中銀総裁、そして、ホルツマン・オーストリア中銀総裁とも推測されている。
ホルツマン総裁は新型ウイルスのひどい流行が再び起こらない限り、PEPPは予定通り2022年3月に終了するとの見解を示していた。ラガルド総裁は高インフレは一時的との認識を示していたが、バイトマン総裁とクノット総裁はインフレ率の上昇に言及していた。ホルツマン氏はインフレ率が3%を超えれば当局は行動を考える必要があると述べていた。
EUR/USD 1.2123 EUR/JPY 133.35 EUR/GBP 0.8591
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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