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ドル円は108円台前半に再び下落 調整モード広がる=NY為替概況

今日の為替 

 きょうのNY為替市場、ドル円は戻り売りに押され108円台前半に再び下落。本日のドル円は東京時間に一時108円を割り込む場面があったものの、買い戻しが活発化し108円台半ばまで回復していた。しかし、108.50円水準の上値抵抗が強い中で、米株や米国債利回りが下げ幅を広げる動きが見られたことから、ロング勢も買い戻しを一旦諦めたようだ。108円台半ばの水準は3月に売買が交錯した水準でもあり、戻り待ちの売りも多かったものとみられる。

 変異種の感染が世界的に再拡大しており、市場にはリスク回避の雰囲気も見られた。一方、米企業決算が続々と発表になっているが、良好な内容ではあるものの、見通しに力強さがないためか、いまのところ米株式市場はポジティブな反応を示していない。米株は最高値圏に来ている中で調整モード入りの気配も広がりつつある。そのような中、ドル円も1-3月の上昇の調整が依然として続いているようだ。

 目先は108円を維持できるかが注目される。維持できなかった場合、1月から3月までの上波のフィボナッチ38.2%戻しが107.75円付近に来ており意識される。更にその水準を割り込むようであれば、同50%戻しの106.80円の水準までの下げが視野に入り、106円台までの下げも視野に入りそうだ。

 ユーロドルはNY時間にかけて伸び悩む動きが見られ、1.2030ドル近辺まで値を落とた。本日は一時1.2080ドル付近まで上昇し、100日線を回復していたが、その水準を再び下回っており上値を止められた格好。ドイツは9月の総選挙に向けて政局が流動化しているが、野党・緑の党が世論調査で支持を急拡大させており、メルケル首相が所属するキリスト教民主同盟(CDU)と統一会派を組むキリスト教社会同盟(CSU)の連立与党を上回った。このニュースもユーロドルの戻り売りを強めた。

 ただ、ここに来てユーロドル復活への期待感が強まっている。FRBが緩和政策を維持する一方で、ユーロ圏ではワクチン展開のペースが上がっていることから、今年のユーロドルは上昇する可能性があるとの声も出始めているようだ。購買力平価でみるとユーロは15%過小評価されており、FRBが緩和政策を採用しているときは、ユーロの購買力平価は高くなる傾向にあるが、10%程度まで過小評価が修正される可能性があるという。

 ポンドドルは一時1.40ドル台を回復していたものの、ロンドン時間からNY時間にかけて戻り売りが優勢となり、1.39ドル台前半まで戻した。ただ、ドル高が一服する中でポンドドルも買い戻しの動きが膨らみ、前日は大幅高となった。21日線を上振れており、再び上値期待を高める展開が見られていた。

 しかし、ポンドに関してはネガティブな見方も少なくない。ポンド高の主因は順調なワクチン展開だが、しばらくするとその優位性は薄れ、現在、陰に隠れているEU離脱の経済への影響の懸念が再浮上し、ポンドは下落する可能性があるとの見方も出ている。ユーロ圏のワクチン展開に進展が見られ始めており、英国との差が縮小するのは時間の問題。差が無くなった段階で現行水準のポンドが正当化されるかは、かなり疑わしいという。パンデミックでEU離脱の経済への影響が陰に隠れている状況だが、パンデミックが終了すれば、それはより明白になるとしている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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