オセアニア通貨が堅調、原油高でカナダドルもしっかり＝東京為替概況

　東京外為市場、ドル円は日経平均株価の急落を受けて朝方に１０７．９７円近辺まで弱含んだが、その後は５・１０日（ゴトウビ）に伴う実需のドル買いで値を戻し、仲値通過後も米国債利回りの上昇を背景に１０８．３２円付近まで強含んだ。午後は模様眺めの様相が強まり、１０８．２０円前後で値動きがこう着した。
　
　オセアニア通貨は中盤以降、堅調地合いを維持している。午前１０時３０分に豪州中央銀行（ＲＢＡ）から金融政策委員会の議事録が公表され、国内経済の回復は予想以上という見方を示したことが好感されている。豪ドル／ドルは０．７８０４ドル付近まで、豪ドル円は８４．４４円付近まで強含み、いずれも前日高値を更新。隣国ニュージーランドも経済回復が早いとの期待が高まり、ＮＺドルもつれ高して、ＮＺドル／ドルは０．７２１９ドル付近まで、ＮＺドル円は７８．０９円付近まで上昇した。
　
　カナダドルがしっかり。ドルカナダは１．２４８７ドル付近まで軟化し、カナダ円は８６．６６円付近まで上昇。ＮＹ原油（ＷＴＩ）が時間外取引で約１カ月ぶりに６４ドル台に乗せており、産油国通貨が選好されている。
　
　ポンドドルは１．４００８ドル付近まで、ポンド円は１５１．５７円付近まで上昇。英国におけるワクチン接種の進ちょくが引き続き好感されている。
　
　日経平均株価は大幅反落。終値は前営業日比５８４．９９円安の２万９１００．３８円となった。
　　
　午後３時１１分現在では、ドル円は１ドル＝１０８．２１円前後、ユーロ円は１ユーロ＝１３０．４９円近辺、ユーロドルは１ユーロ＝１．２０５９ドル前後で取引されている。
　　
MINKABU PRESS