ユーロドルが１．２０超えて急伸、ドル売り広がる＝ロンドン為替概況

ユーロドルが１．２０超えて急伸、ドル売り広がる＝ロンドン為替概況

　ロンドン市場は、ユーロ買いとともにドル売りが広がった。ユーロドルはこのところ上値を抑えていた心理的水準の1.2000レベルを一気に上回った。ストップ注文、ショートカバーの動きを巻き込みながら1.2040近辺まで急伸した。この動きがその他主要通貨にもドル売り圧力を広げた。ポンドドルは1.38台半ばから1.39台乗せ。ドル円は108円台半ばから一時108.01レベルまで下落した。ドル円は108円の大台割れには至らず、やや下げ渋りも、ユーロドルやポンドドルは高値付近にとどまっている。ロンドン序盤にかけて米１０年債利回りが１．５５％付近へと低下したことがきっかけとなったようだ。クロス円ではユーロ円が130円台を回復。ポンド円は150円割れまで下落したあとは150円台前半へと下げ渋り。ユーロポンドは下に往って来い。ユーロドルの急伸後は買い戻しが優勢になっている。この日は目立った経済統計やニュースに欠けており、ポジション調整主導の展開となった。

　ドル円は108円台前半での取引。東京市場で108円台後半から半ばへとじり安の動きをみせた。ロンドン朝方にも、米債利回りの低下とともに下押し圧力をうけている。そして、ユーロドルの1.20超えの動きを受けて、108.40割れから下げがきつく入り、一時108.01レベルまで安値を広げた。ただ、大台割れには至らず、やや下げ渋っている。クロス円も反発している。

　ユーロドルは1.20台前半での取引。東京市場では1.19台半ばから後半で下に往って来いだった。ロンドン朝方には米債利回りが低下し、一段とドル売り圧力が広がった。これまで上値を抑えていた1.2000の心理的水準を上回ると、一気に買いが強まり高値を1.2040近辺まで伸ばしている。上昇後の下げは限定的で高値付近にとどまっている。ユーロ円は130円を挟んだ揉み合いが続いたあと、ユーロドルの上伸とともにやや水準を上げている。足元では130.20近辺へと買われており、東京午前の下げをほぼ解消した。ユーロポンドはロンドン時間に入ると買いが優勢になり、0.8630近辺から0.8670台まで上昇した。この日は目立った経済統計やニュースに欠けており、ポジション調整主導の展開となっている。

　ポンドドルは1.39台前半での取引。ロンドン朝方からじり高の動きとなり、ユーロドルの急伸とともに一段と買われている。高値を1.3920近辺まで伸ばし、東京午前の安値からは１００ポイント超の上昇となっている。ポンド円は東京午後からの下落の流れを受けて、ロンドン序盤には一時149.90近辺まで安値を広げた。その後は買い戻しが入り、150.50近辺へと反発している。ポンド独自の材料は見当たらず、ユーロドルの上昇に連れ高となる格好だった。ユーロポンドは0.8630近辺まで軟化したあと、0.8670台まで一時上昇した。

minkabu PRESS編集部 松木秀明