ドル円は下げ一服も上値重い印象 FRBのレトリックがドルを抑制との指摘も=NY為替
ドル円は東京時間に108.75円付近まで下落していたものの、NY時間にかけて緩やかな買い戻しもみられ、109円台を回復する場面もみられた。しかし、積極的な買い戻しまでは見られず、109円台が重くなっている印象もある。
前日の米消費者物価指数(CPI)はインフレ上昇の兆候を示す強い内容となった。それにもかかわらず、ドルは売りの反応を示したことで、市場もドルに対するセンチメントを低下させている模様。
ドルは米国債利回りの上昇に支えられたが、市場からは、FRBのレトリックがドルの上昇を抑制する可能性があるとの指摘も出ている。ドルは米景気回復とインフレ上昇を相当程度織り込んでおり、FRBが出口戦略に明確に舵を切れば、一段高も有り得るが、FRBはあくまで緩和維持を強調しており、インフレの上昇は一時的なものとのスタンスを崩していない。
また、一部で感染拡大の兆候が再び現れ始めていることも、ドルを圧迫する可能性があるという。
USD/JPY 108.97
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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