ECBは国債利回りの急上昇を看過しないか=NY為替
ユーロドルは1.19ドル台前半での推移となっている。ドル高の流れが続く中で、この日発表の米雇用統計が強い内容となったことでユーロドルは戻り売りが強まり、一時1.18ドル台に下落する場面もみられた。ただ、その後は米国債利回りが上げ幅を縮小していることで、ドル買いも一服しており、ユーロドルは1.19ドル台を維持している。
市場は来週のECB理事会に注目している。FRBは国債利回りの急上昇を静観する姿勢を示しているが、ECBは神経質になっているようだ。市場からはラガルド総裁は、ECBの金融緩和策は長期間継続され、有利な資金調達条件を維持することを強調し、投資家を安心させるとの見方も出ている。
具体的な対応策までは打ち出さないと思われるものの、ECBはパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)による債券買い入れを加速させ、利回り抑制を図る姿勢を示唆してくるとみられているようだ。
米国債利回りの上昇に歩調を合わせて、欧州債利回りも急速に上昇している。ただ、欧州の景気回復は米国に遅れをとることが予想される中、ECBは利回りの急速な上昇は容認できないと見られているようだ。
EUR/USD 1.1908 EUR/JPY 128.95 EUR/GBP 0.8631
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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