ドル安の動き強まる展開に=ロンドン為替概況
ロンドン市場に入ってドル買いの動きが強まる展開となった。ユーロドルは昨日のNY市場から今日の東京市場にかけて1.2100手前の売りに頭を抑えられていた。ロンドン朝方もいったん1.2100前後で上値を抑えられたが、押し目は1.2090前後までにとどまり、その後1.21の大台をしっかり超える動きに。その後はユーロ買いドル売りの動きに弾みが出る形で1.2140台まで上値を伸ばした。
17時半に発表されたドイツ製造業PMI(購買担当者景気指数)が前回の57.1から56.5へ悪化するとの事前予想に反して、60.6に大きく上昇したこともユーロ買いの動きを支えた。その後18時に発表されたユーロ圏製造業PMIも、ドイツ同様に前回から小幅悪化見通しが大きく上昇しており、ユーロ買いに寄与した。
ユーロ円は朝方に127円70銭前後から127円90銭台まで上昇。その後はドル円が下げたこともあり127円80銭台を中心としたもみ合いに。
ポンドドルはユーロにつれ高となった。1.3970台での推移から一時1.40の大台を超える動きに。18時半に発表された英PMIは、ドイツやユーロ圏同様に前回からの悪化見通しが前回よりも強めに出る結果に。さらにドイツやユーロ圏のPMIではやや弱めに出ていた非製造業についても、英国は前回の39.5から予想の42.0をはるかに超える49.7まで上昇。好悪判断の境である50に迫る数字となり、ポンド買いに寄与した。ワクチン接種が進み、新型コロナウイルスの影響を受けやすいサービス業でも景況感が改善する英国の状況が印象付けられた。
ドル円は105円50銭手前の買いが意識され、朝方はもみ合いも、その後欧州通貨高ドル安の勢いが強まったこともあり、ドル円でもドル売りが優勢に。105円50銭を割り込んで短期筋の調整を誘う格好で105円31銭前後まで値を落とした。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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