株安など調整ムード、ドル売り一服もドル円は106円近辺を堅持=ロンドン為替概況
株安など調整ムード、ドル売り一服もドル円は106円近辺を堅持=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りに調整が入っている。欧州株や米株先物が売りに押される中で、米債利回りの上昇も一服。リスク選好のドル売り・円売りがやや巻き戻されている。ユーロドルは1.21台が重くなり、1.2060付近へと下押し。ユーロ円も128円台割れから127.80近辺まで下落した。ポンドや豪ドルなどはロンドン序盤にはやや買いもでていたが、次第に売りに押されている。ポンドドルは1.39台乗せのあと、1.3860近辺に下落。ポンド円は147円台前半から147円割れ水準へと軟化。豪ドル/ドルは0.7740台から0.7770近辺で上に往って来い。豪ドル円も82円台前半で小幅に振幅している。株の下げ幅は比較的小さく、NY原油先物も60ドル台半ばに上昇と、調整の動きも軽微にとどまっている。ポンドは英消費者物価指数が予想をやや上回った。一方、ユーロ圏の建設業生産高はマイナスに転じた。ユーロポンドは一時0.87台割れとなった。
ドル円は106円近辺での取引。東京朝方に106.22レベルまで上昇、9月11日以来の高値水準をつけた。その後は売りに押される展開となり、東京午後には105.84レベルの安値をつけた。ロンドン市場では106円を挟んだ揉み合いに終始しており、方向性に欠けている。欧州株や米株先物が小安く、米債利回りも上昇一服となっているが、NY原油先物は上昇しており、調整の動きはそれほど強まってはいない。
ユーロドルは1.20台後半での取引。前日のNY市場で下落した流れを受けて、ロンドン市場でも一段安になっている。1.21台が重くなり、安値を1.2059レベルに広げた。ユーロ円も軟調で、128円台割れから127.77レベルまで下落している。ユーロポンドも序盤に0.8680台へと下落したが、その後は下げ一服となっている。12月のユーロ圏建設業生産高は前月比-3.7%と前回の+2.3%から落ち込んだ。イタリアではドラギ首相の議会での初演説が行われた。EUはリセッションとの闘いで共通予算が必要と説いており、結束を求めた。
ポンドドルは1.38台後半での取引。序盤には1.3908レベルまで買われる場面があったが、その後は1.3859レベルまで安値を広げている。ポンド円は147.20付近が重くなり、146.90近辺に安値を広げた。ユーロポンドは売りが先行したが、その後は買い戻されている。この日発表された1月の英消費者物価指数は前年比+0.7%と前回の+0.6%から小幅に上昇。コア指数は前年比+1.4%と前回並みの上昇を維持した。ただ、ポンド買いの動きは一時的にとどまり、調整の動きに押し戻された。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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