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TIが下落 強気な見通しも、受注の高まりは短期的との懸念も=米国株個別

株式 

 テキサス・インスツルメンツ(TI)が下落。10-12月期決算(第4四半期)を発表しており、1株利益、売上高とも予想を上回った。また、第1四半期についても強気な見通しを示しており、1株利益、売上高とも予想を上回る見通しを示した。自動車や家電、産業用の半導体需要の回復を示唆した格好。

 ただ、自動車向けの需要が回復しているが、パンデミックに伴う都市封鎖により経済活動が弱まっており、全体的な伸びは抑制されているとの見解を示していた。決算説明会では供給力が十分かどうかの質問を繰り返し受けていたが、市場では、顧客が供給不足回避のため部品調達を増やしているといった特殊事情から、受注が不自然に高まっているとの懸念が出ている。短期的に同社の自動車部門への需要と自動車産業全体への需要が乖離しており、年央に受注が減速する可能性があるという。

 一方、アナリストの一部からは楽観的なコメントも出ている。同社は独自製造を行っており、需要の約80%を社内で提供しているため、外部委託を行っている競合他社よりは好位置にあるという。また、一時的な供給問題はあるが、目標達成に十分な在庫と生産が整っているとの指摘も出ている。

 長期的に自動車や機械に搭載される電子機器の量は増加傾向にあり、短期的な変動を克服し、これらの市場に力を与えることができるとのコメントも聞かれた。

(10-12月・第4四半期)
・1株利益(調整後):1.80ドル(予想:1.33ドル)
・売上高:40.8億ドル(予想:36.0億ドル)
  アナログ:31.3億ドル(予想:27.6億ドル)
  組み込みプロセッサ:7.20億ドル(予想:6.22億ドル)
  その他:2.29億ドル(予想:2.07億ドル)
・当座資産:31.1億ドル

(1-3月・第1四半期見通し)
・1株利益(調整後):1.44~1.66ドル(予想:1.33ドル)
・売上高:37.9~41.1億ドル(予想:35.8億ドル)

(NY時間10:25)
テキサス・インスツルメンツ 165.90(-5.57 -3.25%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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