ドル円は膠着した展開に変化なし 明日のＦＯＭＣの結果待ちの雰囲気も＝ＮＹ為替

　きょうのＮＹ為替市場はややドル売りが優勢となっており、ドル円も１０３．５５円付近まで値を落とす場面がみられた。きょうは米株が反発して始まるなどリスク選好の雰囲気がみられ、為替市場はドル安の反応が出ているものとみられる。米株はその後にマイナスに転じる場面も見られているが、ドル円は様子見気分が強く１０３円台での膠着した展開に変化はない。

　きょうは１月の米消費者信頼感指数が発表され、米消費者のセンチメントがやや低下気味になっていることが示されていたが、感染が過去最多に拡大し、行動制限も再導入されている割には底堅い印象もある。ワクチン接種への期待とともに、１２月に６００ドルの直接給付を含む、９０００億ドルの追加経済対策が成立したことや、それに加えてバイデン大統領からさらに１．９兆ドルの追加経済対策が打ち出されていることが米消費者のセンチメントをサポートしている模様。

　ドル円は次第に膠着感が強まっているが、明日のＦＯＭＣの結果待ちの雰囲気もあるようだ。今回は政策変更はなく、声明やパウエルＦＲＢ議長の会見に注目が集まっている。ＦＯＭＣメンバーの一部からは年内の資産購入ペース縮小開始の言及も出ていたが、現状からＦＲＢがそれを強調してくる可能性は低く、むしろ慎重姿勢を強調してくるものと見られている。一部からは今週のＦＯＭＣを経て市場は、資産購入ペース縮小開始は２０２２年以降との見方が強まるのではとの指摘も出ている。場合によってはドル売りが強まる可能性も留意されるという。

USD/JPY　103.67

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美