ドル円に売り強まり、21日線を一旦割り込む=NY為替
NY時間に入ってドル円は売りが強まっており、一時103.45円近辺まで下落した。予想を下回る米住宅指標をきっかけに米国債利回りが上げ幅を縮小し、ドル円を圧迫した模様。これまでサポートされていた21日線を一旦割り込んでおり、気掛かりな動きではある。現在は21日線付近まで戻しているが、完全に回復できないようであれば、下値警戒感が強まりそうだ。
きょうはバイデン氏が第46代米大統領に就任した。バイデン政権はドルの切り下げを直接は狙ってはいないのかもしれないが、米財務長官の選択はそれを促しているとの声も聞かれる。きのう上院で、次期米財務長官に指名されているイエレン氏の指名公聴会が行われていたが、低金利と追加財政支出の必要性に言及していた。
今年に入ってドルショートの巻き戻しが出ており、ドルは買い戻しの動きを強めているが、その動きもここに来て一服しつつある。そのような中、前日のイエレン氏の発言は改めてドルショートへのインセンティブを投資家に与えたという。
FRBの低金利姿勢や財政赤字から、投資家は過去10年に渡って積み上げてきた米資産へのエクスポージャーを縮小し、欧州通貨や資源国通貨といった景気循環型の通貨への資金流入が強まる可能性を指摘している。
USD/JPY 103.58
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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