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【スウェーデンクローナ】クローナ安一服、新型コロナ変異種の感染拡大への警戒は継続

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【スウェーデンクローナ】クローナ安一服、新型コロナ変異種の感染拡大への警戒は継続

 昨年後半大きく買いを集め、年間を通しても主要25通貨の対ドル上昇率でトップに立ったスウェーデンクローナ。年明けもいったんクローナ高が強まったが、その後反転。8.12前後を付けていたドルクローナは今週に入って8.43台までドル高クローナ安が進んだ。もっともここ数日は再びクローナ高の動きとなっている。
 
 新型コロナウイルスの感染拡大に関して、これまでスウェーデンは欧州諸国の中ではかなり緩めの対応を示し、厳しいロックダウンなどを避け、経済との共存を図る姿勢を続けてきた。その結果他の北欧諸国に比べると感染被害が厳しい状況となった。しかし、南欧に比べると北欧諸国全体の感染被害が比較的抑えられていたこともあり、6月ごろの最初のピーク時での一日当たり新規感染者は1500人程度にとどまっていた。結果としてスウェーデン経済への新型コロナウイルスの影響は限定的なものとなり、世界的に景気回復への期待が強まる中で、クローナ買いが先行したという経緯がある。

 ただ、昨年終盤からの欧州での感染拡大の流れがスウェーデンにも波及。英国で見つかった感染力の高い変異種の感染拡大がスウェーデンでも見つかったこともあって、ここにきて感染者が急速に増加している。年明けには一日当たりの感染者が3万人を超える日も出てきている。人口が1千万人ほどの同国にとって相当に厳しい状況といえる。
 スウェーデン政府は一転して規制の強化に乗り出しているが、状況は依然として改善していない。商業施設の閉鎖などを含むより厳しい対応を迫られるとの思惑が、一転してのクローナ売りにつながったとみられる。
 スウェーデン中銀(リクスバンク)もより緩和的な対応を迫られる可能性がある。今週に入って同中銀のヤンソン副総裁は2019年に解除したマイナス金利について、-0.5%までならば特に問題があるとは思わない、-1.0%も可能と、今後の再導入の可能性を示唆する発言を行っている。

 ただ、このままクローナ売りが続くかどうかは難しいところ。18日のロンドン市場午前に付けた8.43台を高値に、ここ二日ほどクローナ売りが一服し、8.31台を付ける場面が見られた。昨年4月のドル高クローナ安圏から約22%のクローナ高となっており、クローナ買いの勢いが強い。
 今後欧州で新型コロナウイルス向けワクチンの接種が本格化すると、経済に対する痛手が比較的緩いスウェーデンへの期待が強まり、クローナ買いが加速する可能性も十分にある。

 目先のポイントはユーロクローナでの10.00。年初にいったん割り込んだが、すぐに大台を回復し、いったんのクローナ売りにつながった。2017年後半から2018年にかけて9.45から10.7へ向かったユーロ高クローナ安局面でも10.0がポイントとしていったん上値を抑え、超えてからはサポートとして意識される水準となるなど、ポイントとして意識される水準。割り込むとドルクローナなどでもクローナ買いの動きが強まりそう。クローナ円も12円50銭を超え、直近高値12円70銭を意識する展開に。

MINKABU PRESS 山岡和雅

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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