ドル安円高の流れ、新興国通貨売りの動きも=ロンドン為替概況
ロンドン市場でドル円は102円80銭前後まで値を落とす流れとなった。新型コロナウイルスの変異種問題もあって、感染第3波の勢いに対する警戒感が強まっており、リスク警戒の円高が優勢に。一方で米ドルの先安観は継続しており、ドル円はドル安円高両面から頭の重い展開に。東京市場午後からのドル安円高基調が継続する形で、102円80銭前後まで値を落とす格好となった。
ロンドン朝方はいったんドル買いの動きが優勢となる局面が見られドル円は102円90銭前後から103円ちょうど近辺に値を戻した。しかし、下げて始まった欧州株がすぐに買い戻されて英FTや独ダックスなどが一時プラス圏推移となったことで、リスク選好のドル売りが広がりドル円もすぐに値を通す格好に。その後欧州株はマイナスに転じるもドル安円高の流れが継続し、ドル円は頭の重い展開に。
ユーロドルは朝方のドル買い局面で1.2255前後を付けた後、ドル売りが強まる格好となり、一時1.2290前後まで。その後は1.23手前の売りに押されて1.2270前後に値を落とした。ユーロ円は東京午後の円買いの流れが継続する形で朝方126円16銭前後まで。その後はユーロ買いの動きもあって値を戻し126円台前半でのもみ合いに。
そのためだったのは新興国通貨売りの動き。新型コロナウイルスの感染拡大への警戒感が南アランドやメキシコペソ、ブラジルレアルなどの売りにつながった。とくにここにきて感染拡大の動きが顕著で、行動制限の動きを強化しているものの、さらに強い制限が必要と見込まれている南アランドの売りが目立ち、ランド円はロンドン朝の7円02銭前後から6円83銭を付ける動きとなった。ドルランドも14.65前後から15.00を超えて15.06前後まで。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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