ポンドが堅調、英欧首脳会談を控えて期待広がる＝ロンドン為替概況

ポンドが堅調、英欧首脳会談を控えて期待広がる＝ロンドン為替概況

　ロンドン市場では、ポンドが堅調に推移している。日本時間１０日午前４時にジョンソン英首相とフォンデアライエンＥＵ委員長がブリュッセルにて夕食会談を行う。市場では、前日に北アイルランド国境について合意されたこともあって、貿易交渉にも前向きの動きが期待されているようだ。ポンドドルは1.33台後半から1.34台半ばへ、ポンド円は139円台前半から140円台乗せへと高値を伸ばしている。欧州株が堅調に推移、米株先物も前日の上昇から一段高となっている。ユーロドルは序盤に1.21台半ば付近へと買われたあとは1.21台前半へと失速。ユーロ円も126円台半ばの高値を伸ばしたが、その後は126円台前半へと押し戻されている。ユーロ売り・ポンド買いのフローに押されている。ドル円は104円台前半でやや高値を伸ばしたが、ユーロ円とともに104円手前へと下押しされている。豪ドルは対円、対ドルいずれにも買われており、リスク選好ムードを受けて堅調な動き。

　ドル円は104円台前半での取引。序盤に104.25レベルまで買われたが、上値は重く104.05レベルまで反落している。このところの見慣れた104円台前半を離れず方向性に欠ける取引が続いている。欧州株が堅調、米債利回りも上昇とリスク選好の動きとなっているが、ドル売りと円売りに挟まれて動きにくくなっている。

　ユーロドルは1.21台前半での取引。東京市場からの上昇の流れを受けて序盤はポンドドルとともに一段高。一時1.2147レベルまで高値を伸ばした。しかし、買い一巡後は対ポンドでのユーロ売りが上値を抑えて1.2120近辺まで反落している。ユーロ円は序盤に126.52レベルまで買われたが、その後は126.10台まで一時反落。上昇は一服している。懸案となっていたＥＵ予算だが、ポーランドとハンガリーがドイツと妥結と報じられており、あとはその他メンバー国の承認待ちとなった。ユーロにとっては良いニュースだが、目立った反応はみられなかった。

　ポンドドルは1.34台半ばでの取引。東京市場からのじり高の流れがロンドン勢の参入で一気に勢いづいている。1.34台乗せから1.3463レベルまで上伸した。ポンド円は139円台前半から買いが強まり、140.16近辺まで高値を伸ばしている。目立った下押しも入らず強い地合いを保っている。ユーロポンドは0.90台後半から前半へと下落。日本時間１０日午前４時にジョンソン英首相とフォンデアライエンＥＵ委員長がブリュッセルにて夕食会談を行う。市場では、前日に北アイルランド国境について合意されたこともあって、貿易交渉にも前向きの動きが期待されているようだ。

minkabu PRESS編集部 松木秀明