ユーロドルに高値警戒感の指摘も 来週はECB理事会=NY為替
ユーロドルは1.21ドル台半ばで上下動。きょうはNY時間に入ってドル買い戻しが優勢となっており、ユーロドルも伸び悩んでいる。ただ、下押す動きまでは見られず、1.21ドル台はしっかりと維持している格好。きょうは一時1.2175ドル近辺まで上昇し、2018年以来の高値水準を更新した。
ただ、このところの急ピッチな上昇で高値警戒感も指摘され始めている。過熱感を測るテクニカル指標であるRSIは74台後半に上昇しており、買われ過ぎ感を示す70を優に超えている。一方、ドルのほうも下値期待が根強いものの、さすがに売られ過ぎとの声も出ているようだ。
来週はECB理事会が予定されており追加緩和が確実視されている。今回はマイナス金利の深堀は見送られ、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の拡大とTLTRO(的を絞った長期リファイナンスオペ)の変更が有力視されている。
PEPPの現在の購入枠の上限は1.35兆ユーロだが、これまでの予想を大きく上回る6000億ユーロの購入枠拡大を打ち出すとの声も出ている。ただ、その場合、完全に枠を使い切る必要性もないとのコメントが添えられる可能性があるという。また、期間については現在、少なくとも2021年6月末までとしているが、ECB当局者からは12カ月延長にもオープンとの発言も出ていた。
これまではECBの追加緩和がユーロ安に繋がるかは未知数と見られていた。しかし、ユーロドルの上昇に過熱感が見られる中で、タイミングや内容によってはユーロの調整が出る可能性も留意されそうだ。
EUR/USD 1.2142 EUR/JPY 126.43 EUR/GBP 0.9013
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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