ドル安の調整強まる、ポンドはハードブレグジット懸念で急落=ロンドン為替概況
ドル円が104円70銭台へ上昇、ユーロドルが1.2040台へ値を落とすなど、ドル高の動き。昨日進んだドル売りの動きに対する調整の流れが広がった。
東京市場でドル円は比較的しっかり。朝方は前日のドル安の流れもあって頭の重い展開となり104円20銭台まで値を落としたが、その後は堅調な動きを見せた。ロンドン朝方もその流れの中で朝方104円台半ばを超える場面が見られたが、ロンドン勢が本格参加するにしたがっていったんドル売りの動きに。ユーロドルが前日の高値を超えて1.2088と2018年4月30日以来の高値圏を付ける場面が見られた。ドル円も104円40銭台に少し値を落とした。
しかし、その後は一転してドル安の調整に。ユーロドルに高値警戒感が出たこと、欧州株がさえない動きとなりリスク選好のドル売りが一服したことなどが背景に。
ユーロドルは1.2040台まで下落。ドル円は104円70銭台までドル買いが進む展開に。
ユーロ円は朝方にユーロドルが高値を付ける局面で126円30銭前後まで。その後いったん126円割れまで調整も、、すぐに大台を回復し126円台前半でのもみ合いに。
ポンドは上昇後に急落する場面が見られた。ユーロドルが高値を付けるなどドル安基調が継続したことや、英政府が新型コロナウイルス向けワクチンの使用を承認し、来週にも接種開始と報じられたことがポンドの買いを誘い、ポンドドルは1.3440台に。ポンド円は140円40銭前後まで上値を伸ばした。
しかし、その後ポンドは急落を見せた。EUのバルニエ主席交渉官が英国との自由貿易協定をめぐる協議について、合意がない形で英国がEUを離脱するハードブレグジットの可能性に言及したとの報道がポンドの売りを誘った。ポンドドルは1.3340割れと100ポイント程度の急落を見せ、その後も売りが継続して1.3300台まで大きく値を落としている。ポンド円も139円50銭台まで急落し、安値圏でもみ合った後139円30銭台までさらに値を落としている。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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