ユーロドルは１．１８ドルちょうど付近まで急速に下落＝ＮＹ為替

　きょうのＮＹ為替市場はドルショートの巻き返しが強まっており、ユーロドルは１．１９ドル台から１．１８ドルちょうど付近まで急速に下落した。ただ、先ほどから下げも一服しており、１．１８４０ドル付近まで下げ渋る動き。

　ドル円が突然買い戻しを強めたことで、その流れを受けてユーロドルは戻り売りが強まっている。ドルを急速に買い戻すほどの材料ではないものと思われるが、今週は感謝祭ウィークということもあり、ポジションの巻き戻しがまとまって出た可能性もありそうだ。

　ユーロドルはＮＹ時間の早朝に買いが加速し、一時１．１９ドル台と２週間ぶり高値に上昇する場面も見られた。ワクチン開発への期待などでリスク選好のドル安が続く中、ユーロドルも上値追いが続いている模様。

　ただ、足元の経済指標は弱い。この日発表の１１月のユーロ圏ＰＭＩはサービス業が弱さが目立ち、経済活動は１１月に縮小へと逆戻りしている。サービス業は３カ月連続で景気判断の基準となっている５０を下回ったが、感染拡大で新たな制限措置が導入され、バーやレストラン、ホスピタリティー業界の営業が停止する中、サービス業のセンチメントは低下した模様。

　１２月のＥＣＢの追加緩和や、ＥＵ予算がポーランドとハンガリーの反対で成立が遅延し、１月に開始を予定していた復興基金も微妙な情勢となる中、ユーロ自体に良い話はあまりない。

EUR/USD　1.1842　EUR/JPY　123.61　EUR/GBP　0.8897

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美